ボクシングＷＢＣ世界バンタム級王者の中谷潤人（２７）＝Ｍ・Ｔ＝が２１日、約１カ月間の米ロサンゼルス合宿を終えて羽田空港に帰国した。ＩＢＦ王者の西田凌佑（２８）＝六島＝との２団体王座統一戦（６月８日、有明コロシアムで）に向けて、約２５０ラウンドのスパーリングや実戦練習を敢行してきたといい、「（西田と同じ）サウスポーの選手とたくさんやった。（西田対策は）３つ、４つくらい（用意した）。コンビネーションもあるし、やることは固まってきている」と自信をのぞかせた。

　ロサンゼルス合宿は試合前恒例となっているが、今回は連日、練習後に出待ちの地元ファンの訪れ、サインなどの対応を行ったという。「（約１カ月間）ほとんどずっとだった。日本人の方も（井上尚弥の試合観戦などで）ラスベガスに行く前に寄ってくれたり、（注目されて）ありがたい」。

　中谷はパウンド・フォー・パウンド入りし、さらに４団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥（３２）＝大橋＝から来春東京ドームでのドリームマッチを呼びかけられているだけに、「そういったところ（影響）もある。やっぱり井上選手との戦いってところで、より注目されている部分は多いと思う」と実感を込めた。

　来春の夢対決の価値を高めるためにも、内容も求められる試合が続く。まずは目の前のビッグマッチに向けて、「（報道陣や周囲から）聞かれることも多くなったので井上選手を思うタイミングは増えたが、今は西田選手に集中してトレーニングをやってきたので、あとは発揮するだけ」と力を込めた。