寺地拳四朗 計量後勝負メシは唐揚げ500g&超高級抹茶ケーキ!対するユーリは中華がゆ “内臓レベル”で好対照
「ボクシング・WBC・WBA世界フライ級王座統一戦」(13日、両国国技館)
前日計量が12日、都内で行われた。WBC、WBA世界フライ級王座統一戦に臨むWBC王者の寺地拳四朗(33)=BMB=は上限を200グラム下回る50・6キロ、WBA王者のユーリ阿久井政悟(29)=倉敷守安=は100グラム下回る50・7キロで一発パス。WBO世界同級王者アンソニー・オラスクアガ(米国)は50・6キロ、挑戦する元世界2階級制覇王者の京口紘人(ワタナベ)はリミットの50・8キロでクリアした。WBO世界ライトフライ級王者の岩田翔吉(帝拳)はリミットの48・9キロ、挑戦者レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)は48・7キロで通過した。
史上3例目の日本勢同士による統一戦を前に、計量後に15秒間視線を合わせた両王者は“内臓レベル”で好対照だった。
寺地は試合前の勝負メシについて聞かれると、「ご飯を炊いて、おみそ汁を作って、あとは唐揚げを食べたいので揚げようかな」とニヤリ。過酷な減量を終え、以前は高級ステーキ弁当やウナギなど、さまざまな勝負グルメに舌鼓を打って勝ち星を量産してきたが、今回はまず定食を食べたかったという。唐揚げ用に500グラムもの国産鶏もも肉を既にタレに漬けていると明かし「帰ったら揚げるだけ。(タレは)しょうゆ、みりん、しょうが、ニンニクは多めで。やっぱ濃い味がうまいやろうな」と舌なめずりした。
みそ汁用には小さなカニをゆで、ぜいたくなだし汁を用意しているという。さらにデザートには最もこだわりを見せ、浅草・雷一茶の抹茶タルトケーキを取り寄せ済み。地元の宇治抹茶をふんだんに使った濃厚な逸品で、1個1万5000円という高価格だが、1カ月前からの完全受注生産で「すごく人気。楽しみ」と声を弾ませた。強靱(きょうじん)な胃袋で“先制パンチ”を打った。
一方、ユーリ阿久井は計量後、極限まで仕上げた肉体をいたわるように中華がゆを食べに行くと明かした。ただ、寺地がいきなり唐揚げとケーキを食べると伝え聞くと「え、唐揚げ!?冗談じゃないんですか?」と驚いた様子。「(寺地)らしいですね。おもろいっすね、やっぱ(笑)」と相手王者の特異なキャラクターに感心しきりだった。
かつては憧れにも近かった格上王者との大一番に臨むが、勝てば一気に評価が上がる。「もう、食ってやろうっていう感じ。やることはやった」。おいしそうな大物を目の前にし、よだれを垂らしながら拳を握った。