寺地拳四朗 危な勝った!死闘判定2-0 歴代3位タイ世界戦14勝目も「このままじゃだめ」

 8回、カルロス・カニサレス(左)を攻める寺地拳四朗
 防衛を果たし笑顔の寺地拳四朗
2枚

 「ボクシング・WBA・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(23日、エディオンアリーナ大阪)

 WBA、WBC世界ライトフライ級統一王者の寺地拳四朗(32)=BMB=は、WBA同級1位のカルロス・カニサレス(30)=ベネズエラ=に2-0で判定勝ちし、2団体の王座防衛に成功した。

 寺地が激闘の末に防衛し、具志堅用高に並ぶ世界戦14勝目を手に入れた。死力を尽くして12回を戦い、2本のベルトを守った。腫らした目で「後半接近戦をするとだめかなと。さばくのに必死で自分の思っているボクシングできなくて悔しい。反省です」とインタビューに答えた。今後について「どの道に行くか分からないが、このままじゃだめ。ボクシングをより仕上げる」と話した。

 序盤は互いに様子をうかがいながらになったが、2回後半に拳四朗のパンチがカニサレスの右側頭部にヒット。相手はそのまま拳四朗の足元をつかむような姿勢で倒れた。ほどなく立ち上がったが、拳四朗がラッシュで主導権を握った。

 しかし、3回にはカニサレスの拳を左顔面に受け、座り込む場面も。6回もコーナーに追い込まれ、防戦一方となるシーンがあった。日本人ボクサーに2勝1分けと負けなしの挑戦者。試合では姿勢を低く保ち、積極的にパンチを繰り出してくるカニサレスに手を焼いた。

 今回採用されたオープンジャッジでは、4回終了後が1-0(36-38、37-37、37-37)で僅差のリードを許した。しかし、8回を終えたジャッジでは2-0(76-74、76-74、75-75)で逆にリード。一進一退の攻防を、最後は拳四朗が制した。

 ◆寺地拳四朗(てらじ・けんしろう) 1992年1月6日、京都府城陽市出身。父で元東洋太平洋ライトヘビー級王者の寺地永氏が会長を務めるBMBスポーツジム所属。中学3年でボクシングを始め、奈良朱雀高から関大へ進学。13年に国体で優勝。14年8月にプロデビュー。17年5月にWBC世界ライトフライ級王座を獲得した。21年9月に矢吹正道に敗れ王座から陥落したが、22年3月に再戦で矢吹を下して王座を奪回。22年11月に京口紘人との統一戦を制してWBC・WBAスーパー王者となった。身長164センチ。右ボクサーファイター。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス