中谷潤人 大差判定で初防衛 世界戦5連続KO逃すも2度ダウン奪い圧倒 4団体統一の野望へまず一歩

 判定でアルヒ・コルテス(右)に勝利した中谷潤人(撮影・吉澤敬太)
 9回、アルヒ・コルテス(左)の顔面に右ストレートを放つ中谷潤人(撮影・伊藤笙子)
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 「ボクシング・WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(18日、有明アリーナ)

 WBOスーパーフライ級王者の中谷潤人(25)=M・T=はアルヒ・コルテス(28)=メキシコ=に3-0で判定勝ちし、初防衛に成功した。

 世界戦5連続KO勝利は逃したが、表情に充実感が漂った。12回を戦い終えた中谷は「しっかり勝つ。皆さんにいいパフォーマンスをお見せしたいという気持ちで勝てた。うれしく思う」と振り返った。

 最終ラウンドは前戦の再現を期待する大歓声の中、コルテスを追い詰めた。左アッパー、ワンツーでぐらつかせ、猛ラッシュで畳みかけたが試合終了を告げるゴングが鳴った。

 5月の聖地ラスベガスでの王座決定戦は試合終了18秒前にアンドルー・モロニー(オーストラリア)を失神KOし、2階級制覇を達成。世界的な評価を高めて迎えたこの日の凱旋試合でも、KO勝利のチャンスは何度もあった。

 序盤から距離の長いジャブから多彩な左右のパンチをヒット。5回2分過ぎに左ボディーが腹のど真ん中を打ち抜き最初のダウンを奪った。さらに右ボディーからの連打で2度目のダウンを奪った。

 9回にも左ボディーからこの日3度目のダウン。それでも仕留めきれず「ノックアウトするという気持ちで出たが、コルテス選手はすごく気持ちが強かった。キャリアもある選手でいい経験になった」と相手をたたえた。

 昨年11月以来の判定勝利とはいえ、内容的にはほぼ完璧。4団体統一の野望へまず一歩を踏み出した。

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