「ボクシング・世界バンタム級王座統一戦」（１３日、有明アリーナ）

　世界バンタム級４団体統一戦の公式計量が１２日、横浜市内のホテルで行われ、ＷＢＡ・ＷＢＣ・ＩＢＦ統一王者の井上尚弥（２９）＝大橋＝とＷＢＯ王者ポール・バトラー（３４）＝英国＝が臨んだ。バンタム級上限の５３・５２キロに対し、井上は１回目で５３・５５キロと約３０グラムオーバーで再計量に。バトラーは５３・５キロでクリアした。

　計量にクリアした場合は４団体統一戦となる。ＷＢＡ、ＷＢＣ、ＩＢＦ、ＷＢＯの主要４団体を統一した王者は過去に８人。井上は勝てば史上９人目、アジアでは初の快挙となる。

　バンタム級に戦いの舞台を移して３階級制覇を掲げた井上は１８年５月にジェイミー・マクドネル（英国）に１回ＴＫＯ勝利でＷＢＡ王座を奪取。１９年５月にはエマヌエル・ロドリゲス（プエルトリコ）を２回ＫＯで沈めてＩＢＦ王座も獲得すると、今年６月にＷＢＣ世界同級王者のノニト・ドネア（フィリピン）に２回ＴＫＯで圧倒して３団体統一。残すはＷＢＯ王座のみとなっている。

　バトラーは４月にＷＢＯ王者だったジョンリエル・カシメロ（フィリピン）へ挑戦予定だったが、カシメロの規約違反で試合直前に中止となった。代替開催された同級暫定王座決定戦で、ジョナス・スルタン（フィリピン）に判定勝利。カシメロの王座はく奪に伴い、正規王座に昇格した。

　計量に先立ち、コミッションドクターによる検診も行われた。井上が体温３６・５度、脈拍６１、血圧１２９／８０。バトラーは体温３６・３度、脈拍７０、血圧１３４／８０。両者とも試合を行うコンディションに問題がないことが確認された。

　戦績は井上が２３戦２３勝（２０ＫＯ）。バトラーは３６戦３４勝（１５ＫＯ）２敗。