大仁田厚、西村修と誤爆の連続で早くも決裂か「やっぱり邪道と無我は合わないかな」

 「プロレス・ファイヤープロレス」(1日、広島産業会館東館)

 前日の島根松江大会で共闘したFMWEの大仁田厚と無我の西村修の仲に暗雲が立ち込めた。前日の松江大会では、ダブルブレーンバスターを決めるなど、意外な親和性を見せていた邪道と無我。試合後のマイクでは、「電流爆破の凄さを身をもって知った。大仁田さんについて行きます」と大仁田の共闘の呼びかけに応えた西村だったが、一夜明けて一転したのは、大仁田の毒霧攻撃誤爆が発端だった。

 大仁田厚、西村修、岡田剛史組-ミスター・ポーゴ、塚本拓海、デビルマジシャン組で行われたメインイベントは、試合前の大仁田の希望により、電流爆破バット3本+1面有刺鉄線ロープ電流爆破+電流爆破テーブルに変更となり、火薬量が5倍に増量された。序盤、大仁田が塚本の脳天を椅子の座面で打ち抜いた後、西村とダブルブレーンバスターを決めるなど、好調な連携プレーを連発した邪道と無我。不協和音のきっかけは、中盤ポーゴに捕まった西村を助けるため、大仁田がリングインした後ポーゴに放った毒霧を、ポーゴが避け西村に誤射したことからだった。

 その後乱入したサイコを大仁田が電流爆破テーブルに沈めたものの、サイコは試合の権利が無いため決着とならなかった。ならばと、デビルマジシャンを大仁田と岡田が捕らえ押さえ込み、西村が電流爆破バットを持ち、これで試合が決まるかと思われた時、更なる悲劇が大仁田を襲う。

 デビルマジシャンが素早く逃げ、西村の振り下ろした電流爆破バットは、大仁田の脳天を直撃して誤爆。髪の焦げる匂いの漂う中、大仁田もこれには堪らず、ポーゴのアシストを受けたデビルマジシャンが大仁田からスリーカウントを奪った。

 試合後何も言わずにリングを後にしようとした西村に大仁田は、「西村さんよ、やっぱり邪道と無我は合わないかな?いつかお前と戦ってやるぜ!」と言い捨てたが、西村は無言のままリングを後にした。

 西村は試合後のインタビューで、「無我と邪道は合う部分もあるし、合わない部分もある。だけど組んでみて共に戦ってみてわかったことがあった。今日も途中まではよく連携できてた。だけど途中に毒霧もらうわ、最後は電流爆破バットを誤爆して私が敗因を作ってしまうわ…。こうなったら戦うしか無いと思ってしまう部分が今日の試合にあった。今日は竹村(克司)さんも駆けつけてくれましたが、私にしても、無我を再結集させて、全面抗争で闘いたいという闘志に火がついた部分がありますから。吉江(豊)、高岩(竜一)なんかにも連絡しますから。そこにはヒロ斎藤さんもいるかもしれない、藤波さんもいるかもしれない、そして最後には総大将のドリー(ファンク・ジュニア)さんが出てきたら、大変なことになる。全面抗争に行くしかないじゃないですか。無我は今でも一心同体。みんな繋がってますから。邪道もFMWEも倒す力がありますよ」と淡々と、しかし熱い目で力強く語った。

 また、試合後大仁田は、「試合の流れの中で俺が毒霧を浴びせてしまったのは事実。一度亀裂が入ると歯車って狂うもんだな。無我と邪道はやはり交わらなかったか…。」とため息混じりにコメントした。邪道と無我は交わってはいけなかったのか。危険な火種がくすぶりだした広島大会となった。

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