「ボクシング・ＷＢＯ世界スーパーフライ級タイトルマッチ」（３１日、大田区総合体育館）

　同級６位の挑戦者・福永亮次（３５）＝角海老宝石＝が２４日、都内の所属ジムで練習を公開。王者・井岡一翔（３２）＝志成＝との初の世界挑戦に向け、シャドーやミット打ちなど４ラウンド軽めに動き、「体重もコンディションもバッチリ」と好調をアピールした。

　急に決まった世界初挑戦だが福永は好調を強調。体重も「あと３キロぐらい」と問題ない。

　大みそか決戦は当初、井岡とＩＢＦ同級王者ジェルウィン・アンカハス（フィリピン）との王座統一戦が予定されていたが、政府がオミクロン株の感染拡大により外国人の新規入国を原則禁止したことを受けて中止。急きょ、国内のランカーの中から福永が挑戦することとなった。

　１５歳の頃から大工をしている福永。ボクシングを始めたのは２５歳で、その時には井岡はすでに世界王者だった。雲の上の存在が、実際に対戦相手となった。最近は井岡の試合の映像を確認する際にも「ちょっとした隙とか、そういうのを見るようになりました」と変化が出てきた。井岡が世界戦の厳しさをリングで見せつけると話していることについても「そうですね。ちょっとわからしてもらおうかなと」と臆する様子はない。

　風貌が世界６階級制覇王者マニー・パッキャオ（フィリピン）に似ていることから、「リトル・パッキャオ」と呼ばれる。３５歳にして迎える大舞台に「熱く感動するような試合をして、最後は僕が手を挙げているイメージをしています」と必勝を誓った。