井上尚弥 2年ぶり国内で世界戦「期待、想像超える勝ち方をしたい」

 「ボクシング・ダブル世界戦」(14日、両国国技館)

 前日計量が13日、横浜市内で行われ、WBA・IBF統一バンタム級タイトルマッチは統一王者の井上尚弥が53・5キロ、挑戦者アラン・ディパエンは53・3キロでともに1回目でパス。“モンスター”井上は、「オレはモンスターハンター」と豪語したディパエンに対し、「みなさんの期待、想像を超える勝ち方をしたい」と圧勝を宣言した。

 日本での計量は19年11月のノニト・ドネア(フィリピン)戦以来約2年ぶりの尚弥。その後の写真撮影ではディパエンと約19秒間にらみ合い、相手の印象を「しっかり仕上げている」と評した。

 海外大手ブックメーカーの賭け率は尚弥の勝ちが1・02倍、ディパエンの勝ちが12倍と圧倒的。4団体統一を目標とする尚弥は来春に王座統一戦が計画されており、「力の差を見せつけて来年初のビッグマッチに向かいたい。ここは危なげなくいつも通りに勝つだけ」と義務づけた。

 ディパエンは12勝中KOが11の強打者で、大橋ジムの大橋秀行会長から「密林のプレデター」と命名されたが気に入らず、「オレはモンスターハンターだ」と尚弥の目の前で豪語。しかし、尚弥は「ディパエン選手、これぐらい気合入っていないといい試合にならない。みなさんの期待、想像を超える勝ち方をしたい」と余裕の笑みを浮かべた。

 大橋会長はディパエンに「いい練習している体。一発がありそうで、ボクサーにとっては一番怖い武器、波乱を起こすものを持っている」と警戒を緩めないが、尚弥の仕上がりにも「今回もすばらしかった。これがドネア戦だったら、と言うぐらいの仕上がり」と目を丸くした。

 この試合は尚弥の国内の試合では初めてペイ・パー・ビューで生中継される。料金を払う視聴者のためにも「満足させるだけの試合はしていきたい。見てよかったと思える試合をしていきたい」と誓った。

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