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【長谷川穂積の拳心論】ジャブがポイントにならず戦い方狂った寺地

 「ボクシング・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(22日、京都市体育館)

 同級1位の矢吹正道(29)=緑=が10回2分59秒TKOで王者の寺地拳四朗(29)=BMB=を破り、世界初挑戦で王座を獲得した。序盤からポイントで有利に立った矢吹が10回終盤に連打で王者を防戦一方に追い込み、レフェリーが試合を止めた。拳四朗は9度目の防衛に失敗。プロ19戦目で初黒星を喫した。当初は10日に予定されていた一戦は、拳四朗の新型コロナウイルス陽性により延期となっていた。

 【長谷川穂積の拳心論】

 どうしてもぬぐえない疑問が残った。僕は序盤からの寺地選手の動きを見て、いつもどおりの強さで何も問題はないと思っていた。しかし、4回終了時の採点公開でジャッジ2人が36-40、1人が38-38と明らかな劣勢とわかったことで、戦い方が狂ってしまった。

 寺地選手は、ジャブを的確に当てて自分のペースに持ち込む精密なボクシングが持ち味だが、採点では誰もクリーンなジャブを評価しなかった。世界はジャブをポイントに取る傾向にあり、実際これまでの彼の世界戦でも明確にポイントとなってきた。急にそれが評価されなくなり、本来の戦い方を捨てざるを得なくなった寺地選手は気の毒だった。

 新王者となった矢吹選手はもちろん強かった。根性もあって努力のあとも見え、最後は十分に相手にダメージを与えていた。両者がぶつかり合ったいい試合だったからこそ、判定の基準をはっきりと知りたい。もう一度、海外の審判を入れるなどして再戦してほしいと、勝手に僕は願っている。(元世界3階級制覇王者)

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