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西島洋介、引退はRIZINで…山根明氏の団体王者・高橋知哉を最後の相手に指名

経営するスポーツバー「AN」の前でマネジャーのアンナさん(右)と並び立つ西島洋介(西島洋介提供)
西島が最後の相手に指名した高橋知哉
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 1990年代、日本唯一のヘビー級プロボクサーとして世間の注目を浴びた西島洋介山。本名は西島洋介といい、47歳となった現在も「マスターにし」と名乗ってリングに上がり続けている。その西島が取材に応じ、49歳となる2022年5月15日までに現役を終えることを決め、あの日本ボクシング連盟前会長・山根明氏が設立したワールド・ヤマネ・ボクシング・チャンピオンシップ(WYBC)の世界ヘビー級王者である高橋知哉(33)を最後の相手に指名し、総合格闘技RIZINの舞台で戦う希望を語った。

 まずは軽く西島のキャリアを振り返ってみよう。92年にオサムジムからプロボクシングデビューし、ヘビー級より1階級下のクルーザー級でOPBF東洋太平洋などの王座を獲得する活躍を見せたが、所属ジムとのトラブルから98年に日本ボクシング界と決別。米国に拠点を移し、リングネームを本名の西島洋介に改めて活動し、03年にプロボクサーを引退した。

 05年には総合格闘技に転向し、PRIDE、K-1などに参戦。13年に“野獣”ボブ・サップとキックボクシングルールで引退試合を行った(1回KO勝ち)。そして18年、マスターにしと名乗ってドージョー・チャクリキの興行で復帰。それからは年1、2試合のペースでリングに立ち、5月29日には同団体の愛媛・伊予三島運動公園体育館大会で、K-1などで活躍した佐藤嘉洋とエキシビションマッチで対戦する予定だ。

 また、現在はタレントでもあるマネジャーのアンナさんと千葉県松戸市でスポーツバー「AN」を経営し、パーソナルトレーナーも務めている。ちなみに店名の「AN」は、2人のアルファベットの頭文字、アンナさんのAと西島のNを合わせたもの。西島がボクシングを指導しながらカナダ出身のアンナさんが英会話を教える「英会話ボクササイズ」も行っている。

 西島はなぜ48歳のうちに引退をすることを決めたのか。意外にも理由は「西島の西は数字だと24。それに2をかけると48になるから」という語呂合わせだった。西島の格闘技人生には何かとゲン担ぎが伴っている。最初のリングネームの西島洋介山もそうだ。所属ジムの故渡辺治会長が「山のように大きな男になれ」との思いを込めて本名の最後に「山」をつけたというエピソードが知られているが、西島によると理由はもう一つあり、渡辺会長が筆が下に流れる「介」の文字が最後にくるのを嫌い、下への流れを食い止めるために、動かない「山」をつけたというのだ。

 現在のリングネームのマスターにしもゲン担ぎ。技を極めた師匠(英語でマスター)になりたいという思いとバーのマスターであることから「マスター」とし、そこに西島の「にし」をつけた。漢字ではなく平仮名にしたのは、「介」とは逆に「し」は筆が上に流れるからだ。しかし、西島は「だれもマスターとは呼んでくれないですけどね」と自嘲する。

 ボクシングを始めた理由の一つは「いろんな人と出会いたかったから」。デビューから約30年の時がたち、「ボクシングを始めた時はここまでになるとは思わなかった。いろんな人と出会うことがかなって、本当に幸せだった。人生が思った通りになって、悔いはない」と感慨深げに振り返った。

 ボクシングのほかに総合格闘技、キックボクシングも経験したが、最後は「ボクシングで締めたい」と望んでいる。最後の相手に指名した高橋はボクシングで7勝(5KO)無敗の戦績を残すが、主戦場のWYBCは日本ボクシングコミッション(JBC)非公認団体であり、その実力は未知数と言ってもいいだろう。だが、西島は「日本のヘビー級では一番強いと思う。チャンピオンだから。やっぱり強い人とやりたい」と高く評価している。

 そして、希望する舞台は日本最大の格闘技イベントであるRIZINだ。「高橋選手とRIZINで戦えれば、やり残すことはない」と、思いは強い。実現する可能性はあるのだろうか。マネジャーのアンナさんは「高橋選手とは話しはしている。ボクシングルールでやってくれると思う。後はRIZINがOKしてくれるかどうか」と見通している。

 西島は引退後について「バーも今はコロナで閉めていますけど、打ち勝って復活させたい。ボクシングもいろんな人に教えて、いろんな人に恩を返していきたい」と考えている。思った通りになったというボクシング人生。最後も思った通りになるだろうか。

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