「プロレス・ジャイアント馬場２３回忌追善興行」（４日、後楽園ホール）

　日本プロレス、全日本プロレスのエースとして活躍し、１９９９年１月３１日に死去したジャイアント馬場さん（享年６１）の追善興行が行われた。武藤敬司、大仁田厚、グレート小鹿、越中詩郎、諏訪魔、鈴木みのる、永田裕志、菊池毅ら７団体とフリーの２６選手が出場し、小橋建太、百田光雄、田上明、キラー・カーン、キム・ドク、谷津嘉章らレスラーＯＢも会場に駆けつけた。

　天龍源一郎が開会のあいさつをし、ザ・グレート・カブキが追善の舞でおなじみのヌンチャクさばきを披露。追善特別試合として、この日と同じ８２年２月４日に行われ、プロレス大賞の年間最高試合に選ばれた馬場－スタン・ハンセン戦の映像が上映され、フリーアナウンサーの徳光和夫が場内で生実況した。

　そして、来場を予定していたが新型コロナウイルス感染拡大のため来日がかなわなかったハンセンがビデオメッセージで登場。「１９８２年２月４日、馬場と初対決した日は、永遠に忘れることのできない日となりました」と名勝負を振り返り、「彼は握手だけで契約を結ぶことのできる、信用のおける男でした。日本のすべての人々が彼の取った行動のすべてを今でも覚えています」と馬場さんの人柄をしのんだ。佐々木健介、川田利明、丸藤正道、太陽ケア、ドリー・ファンクＪｒ．のビデオメッセージも流され、追悼セレモニーでは感染防止のため選手らはリングに入らず場外に並び立って１０カウントゴングをささげた。

　馬場さんが率いた全日本生え抜きの渕正信は「（馬場さんが亡くなって）もう２２年なんだね。馬場さんの名前でこれだけの人が集まるのはうれしい」と感慨深げ。大会プロデューサーを務めた和田京平レフェリーは「みんな懐かしい人ばっかりで、控室に入りづらいもんね、先輩ばっかりで。こんな機会でもないと会えないもん」と豪華な面々が集まったことに恐縮気味だった。

　馬場さんを知らない若い選手も多く出場していたことで、和田レフェリーは「今日流れたテープ（馬場－ハンセン戦の映像）を見れば、昔のプロレスはすごいなと考えちゃうだろうな。今やって欲しいぐらい」と話せば、渕も「改めてあの２人の偉大さが見えるよね」と、名勝負に感心してた。