中谷潤人8回KOで新王者 コロナ後初、外国選手招へいしてボクシング世界戦決行

1回、ジーメル・マグラモ(左)を攻める中谷潤人(代表撮影)
1回、ジーメル・マグラモ(右)に左ストレートを浴びせる中谷潤人(代表撮影)
1回、ジーメル・マグラモ(左)を攻める中谷潤人(代表撮影)
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 「ボクシング・WBO世界フライ級王座決定戦」(6日、後楽園ホール)

 新型コロナウイルス拡大後、国内で初の世界戦となるWBO世界フライ級王座決定戦が開催され、同級3位の中谷潤人(22)=M・T=が同級1位のジーメル・マグラモ(26)=フィリピン=に8回2分10秒KO勝ちし、初挑戦で王座奪取に成功した。日本ジム所属の世界王者誕生は2018年12月にWBC世界バンタム級暫定王座を獲得した井上拓真(大橋)以来1年11カ月ぶりで、通算92人目。

 前王者・田中恒成(畑中)の返上により空位となった王座を争うこの試合は当初、4月4日に同会場で開催される予定だった。しかし新型コロナの影響で8月に延期になり、その日程も再び延期となった。

 サウスポーの中谷は初回から左ストレートを直撃させるなど好スタートを切った。2週間の隔離を経て試合に臨んだマグラモは接近戦で応戦するが、中谷は8回に左ロングフックで効かせたると、最後は左ストレートの連打でダウンを奪い、テンカウントを聞かせた。

 新王者はリング上で、試合を開催できたことへの感謝を伝えると「マグラモ選手もいい選手だったが、1ラウンド目にパンチで効かせることができて組み立てやすかった」と納得の試合を振り返った。無敗で世界王座を奪取し、「さらに防衛やビッグマッチなど目標となる選手になっていきたい」と抱負を語った。

 ボクシング界では3日に予定されていたWBA世界ライトフライ級王者・京口紘人(ワタナベ)の防衛戦では、京口らのPCR検査陽性判定で試合前日に急きょ中止となり、衝撃を与えた。そのため、この試合がコロナ拡大後初の有観客で外国選手を招へいしての世界戦となった。会場の後楽園ホールは現在、定員を約750人に制限しているが、今回は感染対策としてさらに減らして400人にした。

 三重県東員町出身の中谷は神奈川県相模原市のM・Tジムから15年4月にデビュー。19年2月に日本同級王座を獲得した。戦績は21戦21勝(16KO)。マグラモは26戦24勝(20KO)2敗。

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