スターダム・ジュリア 新型コロナに苦しむ第二の母国イタリアにささげるシンデレラT初V
「プロレス・スターダム」(24日、後楽園ホール)
16人参加のシングル戦ワンデートーナメント「シンデレラ・トーナメント」が行われ、初出場のジュリアが優勝した。1回戦で過去2度優勝の岩谷麻優と木村花、林下詩美と舞華が引き分けで両者失格と強豪が早々と姿を消す波乱の展開となる中、ジュリアはジャングル叫女、渡辺桃、盟友の朱里を撃破し、決勝は刀羅ナツコと対戦。準決勝が不戦勝で体力的に有利な刀羅のラフファイトに圧倒されたが、最後は裏STFのステルス・バイパーで仕留めた。
試合後、優勝者に与えられるドレスとティアラを身につけてリングに立ったジュリア。父がイタリア人であり、まずは「この優勝を第二の母国イタリアの親戚や仲間にささげたい」とメッセージを送った。続けて、前回優勝者ながら首の負傷で今大会を欠場したワンダー・オブ・スターダム王者の星輝ありさへの挑戦をアピール。1月4日に東京ドームでタッグで対戦して敗れた相手でもあり、「くっそ強え、私を一発で黙らせた女。だけど正直、今はできるかどうか分からない。できないんだったらしょうがないけど、さっさと治して出てこいよ。私はお前が持つ白いベルトに挑戦したい」と、4月29日の東京・大田区総合体育館大会での対戦を要求した。
バックステージでもイタリアについて語ったジュリア。深刻な新型コロナウイルス感染拡大に陥っており、ローマに住む祖母ら親戚、仲間らは外出もままならない生活を強いられているという。その親戚らとは「過去にいろいろあって縁が切れちゃってた」という状態だったが、コロナウイルス問題をきっかけに再び連絡を取るようになったとのことだ。
プロレスをやっていることを伝えたときにには「じゃあ、頑張って。フォルツァ、フォルツァ(イタリア語で頑張れ)。勝つのを楽しみにしてるから」と言われたという。「それぐらいしかいいことがないから、イタリアには。絶対優勝して、終わったら電話してあげようと思っていた」と誓ってつかんだ優勝だった。