志田光が丸藤正道とケジメの10周年マッチ リベンジならずも存在感示す

 「プロレス・志田光10周年記念自主興行」(9日、後楽園ホール)

 OZアカデミー王者・志田光(30)=MAKAI=が1年6カ月ぶりに、丸藤正道(39)=ノア=に再決着戦を挑んだデビュー10周年記念マッチは、18分1秒、虎王(ひざ蹴り)を浴びて敗れた。リベンジはできなかったものの「志田光ここにあり」の心意気をぶつけた激闘は、男女マッチ21年の歴史に新たな名勝負を刻んだ。

 屈辱の108秒TKO敗退(17年4月、新木場)から1年半。志田が進化した姿をリングで証明した。10周年イヤーに入って6月にOZ王者となり、9月にはアジャ・コングから初勝利を奪って初防衛に成功。大きな自信をつかんで雪辱戦に臨んだ。

 アジャ戦を再現する多彩なひざ攻撃を駆使して攻め、4コーナーから4発のミサイルキックも浴びせた。丸藤から「心臓にドカンと響く」チョップを20発近く受けた胸板は、赤黒く腫れ上がった。倒されても食らいついていく真っ向勝負も、最後は後頭部と正面からのひざ蹴り2連発を浴びて力尽きた。

 志田は「心の中でケジメをつけられた。再戦が決まって、怖くてしょうがなかった自分にリベンジができた」と語った。王者として復活してから不安とプレッシャーに苦しんだ。丸藤との再戦も大きな宿題だったが、納得した試合をできたことでさらなる飛躍に手ごたえをつかんだ。

 丸藤は「何も変わっていなかったら、短い時間で終わらせるつもりだった。試合は楽しかったし、可能性をたくさん持っている。女子のトップになってほしい」と、エールを送った。

 男女マッチは冬木弘道とライオネス飛鳥の一騎打ち(97年7月、長崎)から始まった。身体能力という点では男女の差は明らかだが、その差を超越した戦いに挑むのもプロレスならではのロマンだろう。

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