“引きこもりボクサー”山田、初勝利へあと一歩「ちょっとずつ成長」

 「ボクシング・4回戦」(18日、神戸ポートピアホテル)

 小、中学時代の引きこもりを乗り越えてプロボクサーになった山田定幸(23)=ウォズ=が1-2の判定負け。プロ初勝利を目指したが、僅差で敗れた。故障などで約1年ぶりの試合。デビュー戦の高埜響(グリーンツダ)との打ち合いでは、ボディーを中心に有効打を重ねたが、勝利にあと一歩及ばなかった。

 ここまで2戦はKO負け。3連敗に「1年練習して積み重ねてきたものがあった。ボディーからアッパーも打ちたかった」と反省点を挙げながらも「前回よりましになった」と手応えは残った。今回はジャッジ一人が山田を支持。「判定までいけたことがよかった」と笑顔も見せた。

 京都市出身の山田は、小学校4年頃から中学までほぼ不登校だった。スポーツ経験はなかったが、いじめられっ子の幕之内一歩がボクシングに出合って成長していく漫画「はじめの一歩」に影響され、18歳でウォズに入門。16年にプロデビューした。今でも「リングに上がる時には怖い」と言う。実は「人を殴るのは好きじゃない。殴られるのは痛いから」と繊細だ。

 しかし、「リングに上がれば相手はやる気。遠慮なくやらせてもらう」と自分を奮い立たせて戦ってきた。敵は対戦相手であり、自分自身。「ちょっとずつ成長している。あとは勝てたらいいな」と自分のペースで一歩ずつ前に進んでいる。

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