“薬物陽性反応”王者ネリがダウン挽回のTKO勝利 次戦で山中との因縁リマッチへ

 「ボクシング・10回戦」(4日、ティファナ)

 WBC世界バンタム級王者のルイス・ネリ(22)=メキシコ=が4日(日本時間5日)、メキシコ・ティフアナのガスマート・スタジアムでで同級8位のアーサー・ビラヌエバ(28)=フィリピン=とのノンタイトル10回戦に臨み、6回1分19秒TKOで勝利した。ネリにはWBCから前王者・山中慎介(35)=帝拳=との再戦指令が出ている。

 ネリは8月15日に島津アリーナ京都で、13度目の防衛を目指した山中と対戦し、4回TKOで王座を獲得した。しかし試合後、7月に採取した検体が禁止薬物ジルパテロールに陽性反応を示したことで王座の行方も含めて大騒動に発展した。

 WBCは10月31日付で、ネリ側に意図的摂取の証拠がないとして王座の保持を認め、山中と即時再戦を行うよう指令を出す。これを受け、山中は今月1日「借りを返したい。もう一度、闘いたい」と再起を表明。帝拳・本田会長も日本開催に向けて交渉を始めることを明言し、一応の決着となった。

 今回の対戦相手のビラヌエバは同級8位のため、本来ならタイトルマッチとなるはずだが、ネリ陣営はWBCの裁定が出る前に今回の試合の開催を決めてしまったこともあり、ノンタイトル戦として挙行された。

 前回の試合で気に入ったのかネリは山中戦で使用したものと思われる日本製品の広告が記された日本製8オンスの黒グローブで登場。胸には山中戦ではなかった大きなタトゥーが新たに増え、意気揚々と開始ゴングに応じた。山中戦同様、サウスポースタイルでプレッシャーを掛け、“ドーピング騒動”の影響を感じさせない序盤を過ごした。

 しかし4回終盤、強引に攻め込みガードが雑になったところで相手の右フックをもらい、膝を付くダウン。それでも失速することなく、5回も左右フックで激しくアタック。6回にコーナーに詰めて連打を送ったところでレフェリーが試合を止めた。

 この勝利により、次戦で山中との再戦に向かうことが決定的となった。因縁のリマッチは早ければ来年初頭にも実現する。

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