死闘再び!オカダがオメガとドロー防衛、米国大会でCodyと防衛戦へ

 「プロレス・新日本」(11日、大阪城ホール)

 まさに超人の戦いだ。IWGPヘビー級選手権が超満員札止め1万1756人の観衆を集めて行われ、王者オカダ・カズチカが60分時間切れ引き分けで挑戦者ケニー・オメガの挑戦を退け、6度目の防衛に成功した。

 両者は1月4日の東京ドーム大会で対戦し、46分を超える死闘の末にオカダがオメガを下したことで海外でも話題となった。だが、その時以来となる再戦はさらに激しいものとなった。

 オカダは序盤に左足を痛め、トペコンヒーロを放った際に悪化させると、そこを4の字固めなどで狙われて苦戦する。それでも、場外の鉄柵の外に立たせたオメガ目がけて、鉄柵を飛び越える豪快なフライングボディーアタックを放つなど反撃。オメガも雪崩式フィッシャーマンズスープレックスなどの荒技を繰り出して攻め込んだ。

 そして40分過ぎ。オカダは自ら場外に設置した机にオメガを寝かせたところにコーナー最上段からダイビングエルボードロップを放つと、そこから猛攻を仕掛け、オメガの盟友Codyらがタオル投入を試みるほどのダメージを与える。だが、オメガはそこから驚異的な粘りを見せて、戦いはさらに激化。オメガがヒザ蹴りのVトリガーを連発すれば、オカダもラリアットを連発するなど、両者は意識もうろうとなりながら技を繰り出し続けた。

 最後は、オメガが飛龍原爆固めを放つと、直後にオカダはドロップキックを返し、必殺技のレインメーカーを完璧に決めたが、ダメージのあまりフォールに持ち込めず。両者がリングに伏したままで時間切れを告げるゴングが打ち鳴らされた。

 またもあと一歩のところで王座を逃したオメガは試合後、盟友の肩を借りて引き上げながら悔し涙。オカダも立ち上がれず、リング上で腰を下ろしたままでマイクを手にすると、「ケニー・オメガ、最高のレスラー。超満員の大阪城ホール、最高の空間。勝つという最高の結果にはならなかったですけど、最高の60分でした」と振り返り、最後は力を振り絞って立ち上がると、大オカダコールを受けながら、「この最高のIWGPヘビー級チャンピオンが新日本プロレスに、いや、プロレス界に、いや、世界に金の雨が降るぞ!」と高らかに宣言した。

 その後、オカダがインタビューブースに移動すると、突然Codyが乱入して挑戦をアピール。オカダにビールを吹きかけて去って行った。

 それでもオカダは冷静で、「まさか60分かかる相手だと思ってなかったし、60分で倒せない相手がいると思ってなかったので、層状を軽く超えてきました」と改めて振り返り、ベルトを指さしながら、「かかってますからね、これが。お互いがこのベルト、試合後に巻きたいからこそ、そういう試合になったんだと思います。どっちが強いと言うより、このベルトをあきらめないアイシャルになったんじゃないかと思います」と分析した。

 また、リング上で「世界」と口にしたことについて、「引き分けでしたけど、防衛できて、次は(現地時間7月1日と2日に予定の米国)LA大会決まってますので、世界でこの試合を見た人はいるし、ニュージャパンプロレスのすごさは世界に届いたと思うので、世界と言いました」と説明。Codyのアピールについては「いいんじゃないですか。アメリカでも名のあるレスラーですから、そういう意味でも正式に決まるのであれば、LA大会のいいチャレンジャーになると思います」と前向きな姿勢を示した。

 最後は、「もう当分いいかなっていう、でも、さすがに引き分けで終わってますので、またやらなきゃいけない相手だと思います。また引き分けの続きを、みなさんに見せて、ケニーにオレが上なんだよと言うことを分からせてやりたい」と、オメガとの再戦の必要性を口にした。

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