オカダが丸藤に雪辱V1 東京Dのメーンでオメガと防衛戦決定

 「プロレス・新日本」(10日、両国国技館)

 IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカがノアの丸藤正道の挑戦を退けて初防衛に成功。来年1月4日の東京ドーム大会で、この日に後藤洋央紀を下して同王挑戦権利証を防衛したケニー・オメガの挑戦を受けることが決定した。

 団体の威信をかけたトップレスラー同士の決戦で、オカダは“方舟の天才”丸藤の強烈なチョップに何度ももん絶し、多彩なキックにほんろうされるなど大苦戦。場外の鉄柵越しにフライングボディーアタックを放つなど、なりふり構わない攻めも見せたが終始ペースを握られる。最後も不知火、ヒザ蹴りの虎王などをたたみ掛けられて大ピンチに陥ったが、2発目の虎王を捕らえて脳天くい打ちに持ち込んで形勢逆転。さらに、ノアの象徴である故三沢光晴さんの必殺技エメラルドフロウジョンまで繰り出し、得意のレインメーカーにつなげてトドメを刺した。

 試合後は、オカダのマネジャー役である外道の呼び出しでリングに現れたオメガとにらみ合い。オメガが「お前の顔を見てると吐き気がするぜ。お前は新日本のシンボルのような扱いを受けているけど、冗談じゃねえ」などと英語で挑発すると、オカダは「オレは知っている。お前が棚橋(弘至)さんを倒したことも、内藤(哲也)さんを倒したことも。でも、その2人とオレを一緒にすんじゃねえぞ」と切り返し、「お前はオレに勝てない。何でか分かるか。レベルが違うんだよコノヤロー」と、東京ドーム決戦での勝利を宣言した。

 インタビューでは「めちゃめちゃ厳しい戦いでした。外にもこういうすばらしい選手がいることが分かって、いい経験になりました」と激闘を振り返るとともに、丸藤の実力を評価。敗れれば新日本の至宝流出という重い一戦だったが、「普通に考えて、1・4東京ドームのメーンイベントに誰が立たなきゃいけないか。みんな思うでしょ、オカダだって。負けたらなんて、そんなことは考えなかったですね」と言ってのけた。

 そして、オメガ戦についても、「2人(棚橋、内藤)に勝ったからオカダにも勝てるなんて、そんな考えはやめてもらいたい。G1覇者ですから、それなりの実力はあると思いますし、東京ドーム大会にふさわしい相手だなと思います」と余裕を示した。

 一方、G1クライマックスに続くオカダ連破はならなかった丸藤は「負けちまったよ。エメラルド出してきたな。プロレス好きだな、あの野郎。また1対1でやろう」と再戦を希望。新日本の至宝初奪取も逃したが、「負けたけど、今日負けたけど、無意味だったか?そんなことないだろう。1人でも多くの人間に何かを与えられたなら、オレはそれでいい」と、戦った意義を強調した。

 そのほかのタイトルマッチは、NEVER無差別級王者の柴田勝頼がカイル・オライリーの挑戦を退けて3度目の防衛戦に成功。IWGPタッグ選手権はタンガ・ロア、タマ・トンガ組がマーク・ブリスコ、ジェイ・ブリスコ組を下して王座奪取。IWGPジュニアタッグ選手権はニック・ジャクソン、マット・ジャクソン組がデビッド・フィンレー、リコシェ組を下して2度目の防衛に成功した。

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