大森まさか4度ダウン…2回TKO負け

 「ボクシング・WBO世界バンタム級指名挑戦者決定戦」(16日、島津アリーナ京都)

 次代のスター候補、“山中2世”こと同級1位の大森将平(22)=ウォズ=が、同級2位のマーロン・タパレス(23)=フィリピン=に計4度のダウンを奪われ、2回1分35秒TKOでごう沈した。プロ初黒星を喫し、来春の世界初挑戦の夢は砕け散った。

 まさかの惨劇だった。1回、いきなり左フックをもらいプロ初のダウンを奪われた。続いて強打の右ストレートを顔に食らい、たたらを踏んで尻もち。さらに強烈な右をもらい、またも崩れ落ちた。

 2回、反撃を試みたが足に力は入らない。自慢の左に右を打ち下ろされダウン。レフェリーが割って入った。

 4戦連続KOと乗っていた“京都で最も世界に近い男”。世界に王手となる一戦が暗転し、連勝は15で止まり、試合後は「右ジャブが当たり興奮しすぎた。ダウンで焦りはあった」とぼう然自失。

 この日、解説の元世界2階級王者・長谷川穂積(35)からは以前、「1度苦しい思いをした方がいい」と言われていた。「負けという形で、その意味を次に生かせれば」と逆襲の誓い。若きサウスポーは痛過ぎる教訓をバネにはい上がる。

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