「ＩＢＦ・ＷＢＯ世界ミニマム級王座統一戦」（９日、モンテレイ）

　　ボクシングのＩＢＦ・ＷＢＯ世界ミニマム級王座統一戦が９日（日本時間１０日）、メキシコのヌエボ・レオン州モンテレイのモンテレイ・アリーナで開催され、ＩＢＦ王者・高山勝成（３１）＝仲里＝は０-３の判定でＷＢＯ王者のフランシスコ・ロドリゲス（２１）＝メキシコ＝に敗れ、３度目の防衛に失敗し王座陥落。日本初の主要４団体制覇はならなかった。３回にダウンを奪われ、中盤以降は打ち合いに応じたが、巻き返すことができず、ポイントも大差をつけられた。

　高山は強気に１回から攻勢に出たものの、３回にアッパー気味の左フックを食らいダウン。打ち合いに応じて勝機を探ったが、終盤は体格で勝る相手の圧力に屈し「止めることができなかった」。８回以降は全てポイントで上回られた。

　「ダウンを取られた後も冷静だったが、うまい距離感のところでつぶされ、自分のボクシングができなかった」と難しい敵地戦での敗戦を受け止めた。

　昨年３月にメキシコでＩＢＦ王者となり日本初の３団体制覇。しかし、集大成のグランドスラムとなるＷＢＯのベルトには届かず、「そんなに簡単に取れるものじゃない」と悔しさをかみしめた。

　４月から名古屋市の私立菊華高校に入学し、世界王者と勉学の二足のわらじを履いてきた。今後に関しては「ゆっくり休んで考える」と話すにとどめたが、以前から階級をライトフライ級に上げる意向があり、２階級制覇を狙うことが濃厚だ。