興毅、韓国でV8戦「完全に仕留める」

 「WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(11月19日、韓国・済州島)

 ボクシングのWBA世界バンタム級王者で亀田3兄弟の長男・興毅(26)=亀田=が8日、11月19日に韓国・済州島の済州(チェジュ)コンベンションセンターで同級13位の孫正五=ソン・ジョンオ(32)=韓国=と8度目の防衛戦を行うことを発表した。興毅にとっては初の海外での防衛戦。「敵地での試合やから何が起こるか分からない。判定は考えていない。完全に仕留めんといかん」と、5試合ぶりのKOでタイトルを守ることを力強く宣言した。

 IBFスーパーフライ級王者の大毅、WBOバンタム級王者の和毅に先駆けて、長男の興毅が8度目の防衛戦で未知の領域に挑戦する。

 以前からオファーがあったという韓国での世界戦が実現。過去にはファイティング原田、海老原博幸、ガッツ石松ら名王者が、海外での防衛戦で苦渋を味わった。完全アウェーでの試合となるだけに「判定は考えていない。完全に仕留める」とキッパリ。3度目の防衛戦だった11年12月のマシアス戦以来となるKO防衛を宣言した。

 海外での防衛戦が初めてなら、韓国人選手との対戦も初となる。相手の孫正五は身長168センチの右ファイター。韓国のフライ、スーパーフライの2階級を制覇した実績を持つ。「打たれ強くて手数をどんどん出してくる」と警戒するが、7月27日のアポリナリオ(フィリピン)戦後にすぐに練習を再開。すでにマススパーを行うなど調整は順調だ。「上下にうまく打ち分けて倒したい」と、KO劇の青写真を描く。

 15回防衛の張正九、18回防衛の柳明佑を輩出した韓国ボクシング界だが、07年に池仁珍がWBC世界フェザー級を失ってから世界王者不在が続いている。低迷する人気回復の起爆剤として興毅が韓国側の要望に応えたことになる。当日はアンダーカードも日韓の対抗戦になる見込みで、「3000人くらい入る会場やし、盛り上がる興行になると思う。熱い試合を見せたいな」と早くも闘志をみなぎらせる。

 敵地韓国でタイトル防衛すれば85年の渡辺二郎、01年5月の徳山昌守に次ぐ3人目の快挙となる。渡辺、徳山とも強烈なKO劇で観衆を静まり返らせた。「これからアジアで試合をして世界に進出したい。もっと大きいところを目指していく」と、さらなる飛躍を誓った。

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