徳山元王者が釈放「本当に情けない」

 路上で会社員2人を殴ってけがを負わせたとして、23日に傷害の疑いで兵庫県警三田署に逮捕された、飲食店経営者の徳山昌守元ボクシングWBC世界スーパーフライ級王者(38)が24日に釈放された。今後は在宅のまま、事件の展開を待つ。徳山元王者は釈放後、知人が運営する兵庫県三田市のジムで謝罪会見を行い、「自分が本当に情けない」などと神妙な面持ちで語った。

 逮捕後初めて姿を現した徳山元王者は、やや憔悴した様子だった。24日の午後6時をもって釈放されたが「外に出られただけで、これからいろいろ償っていかないといけない」と神妙な表情。「元世界チャンピオンでありながら、暴行をふるってしまった自分が本当に情けない。被害者の方たちはもちろん、迷惑をお掛けした皆様にも謹んでお詫び申し上げたい」と話し、深々と頭を下げた。ただ、家族の様子や、暴行にいたった理由への質問には「裁判が終わったわけじゃないので、コメントは控えさせていただきます。すみません」と、口を閉ざした。

 三田署によると、事件当日(22日)、徳山元王者は家族とともに食事に向かうため乗用車を運転していた。そこへ、別の車が急に車線を変えて前方に侵入。急ブレーキを踏んだ衝撃で、後部座席のチャイルドシートに座っていた2歳の長女が助手席に顔をぶつけて、後方シート下に転落した。

 カッとなった同元王者は車を止めると、運転手の男性(24)の胸ぐらをつかんで顔面を2回殴打し、頭突きをした。さらに、車道をふさいでいた男性の車を移動させていたガソリンスタンドの男性店長(53)の顔を窓越しに殴った上、車から降りた同店長の腹なども殴打。右足で左太ももを蹴った後、現場を立ち去った。

 「何であんな愚かなことをしたのか、後悔と反省の気持ちでいっぱいです。1日も早く裁判を終えて、しっかりと謝りに行きたい」。徳山元王者は今後、在宅のままで事件の捜査状況や訴追への動向に従う。

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