ノア7年ぶりの新人・熊野「全力で」

 2月9日に行われたプロレス・ノアの東京・後楽園ホール大会。第1試合で広島市出身の熊野準(21)が本格デビューを果たした。ノアでは05年12月デビューの谷口周平(現マイバッハ谷口)以来7年2カ月ぶりとなる待望の新人。ノアにあこがれてプロレスラーを志し、夢を実現した若武者はデビュー戦の感想、今後の目標などを熱く語った。熊野は6月1日にノアの広島大会で地元のリングに上がる。

 熊野のデビュー戦の相手は、華麗な空中殺法を得意とし、自身を指導してくれた先輩でもある小峠篤司。熊野はアマレス出身者らしく基礎のしっかりしたグラウンド技や、小気味いいドロップキックなどで立ち向かったが、先輩の壁は厚く、最後は逆エビ固めでギブアップした。

 「ダメージは予想以上」と、プロの厳しさを味わったが、「プロレスをやってるんだなという実感が持てて幸せです」と、充実の表情を浮かべた。「デビューすることがゴールと思ってましたが、ここがスタートラインだと思います」と、前を向いた。

 中学時代はソフトテニス部に所属。だが、ノアの実力派・杉浦貴にあこがれ、プロレスラーを志した。「プロレスラーにはレスリング出身の方が多いので」と、広島国際学院高でレスリングを始め、全国大会出場を経験。卒業後の12年5月、ノアに入団し、丸藤正道、小峠らの指導を受けた。

 昨年12月に“鉄人”小橋建太が引退を表明し、秋山準ら主力選手も大量離脱するなど、激震に見舞われたノア。その中で、熊野は身長170センチの小兵ながら、約7年ぶりの新人として期待がかかる。「自分はノアでプロレスをやりたかった。ノアがダメなら、そこであきらめるつもりでいた」と、決意は固い。

 今は前座の第1試合が主戦場で、「自信のある技は、まだないですね。自分のスタイルは決まってないですが、決まれば、それを貫いていきたい」と、模索の段階。デビュー戦で多用したドロップキックが今のところの得意技だ。

 6月1日にはノアの「Southern Navig.2013」広島大会が広島市南区の広島産業会館西展示館で行われる。プロとしてデビューした熊野にとって凱旋試合となる。「今はテクニックとかじゃなく、全力でぶつかっていくだけです」と、体当たりの毎日。謙虚で控えめながら、熊野は一歩一歩着実に歩みを進める。

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