引退勧告を受けた村田、プロ転向示唆

 ロンドン五輪ボクシング男子ミドル級で日本に48年ぶりの金メダルをもたらした村田諒太(27)=東洋大職=が2日、プロ転向の意思があることを明らかにした。一方、日本アマチュアボクシング連盟はこの日、大阪市内で理事会を開き、村田への引退勧告を満場一致で決定。村田と同連盟の山根明会長(73)は夜、大阪市内で会談した。

 48年ぶりの偉業を達成した村田が、心中を明かした。これまでは否定的だったプロ転向について「行きたいという意思があるのは間違いない」と肯定。一方で「行くまでに決めるべきものがもっとある」と、即座の転向は否定した。

 日本アマチュアボクシング連盟は、村田に引退勧告を出すことを満場一致で決定した。同連盟が選手に引退勧告をするのは初めてのこと。村田は「連盟の指示に不満がなければ従うだけ」と、神妙な面持ちで受け止めた。

 国際ボクシング協会(AIBA)が設立する予定のプロ団体(APB)から村田に参加の打診があったものの、村田は引退する可能性があるという理由で辞退。その旨を記した公式文書も提出していた。山根会長は、引退勧告に至った理由について「プロに行くことは反対ではないが、引退という言葉を破って、AIBAに対する信用問題もある」と説明した。

 同会長によると、村田から連絡があり、1月14日に大阪市内で会談。その席でプロ転向を直談判された。数日後には、三迫ジムの三迫仁志会長とマネジャーが、経緯を報告するために同会長を訪れた。村田は、三迫ジムからのオファーを認めたが「そこじゃないといけないわけではない」と、決定には至っていないことを強調した。

 理事会後「50年間アマチュアに復帰させんと言いたいくらい」と憤慨していた山根会長も、対談を終えて態度を軟化。「プロ入りに賛成かどうかは、今の段階では言えない」としながらも「プロに行って大成してくれたらいい」と、背中を押すような言葉も口にした。

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