内山V6!猛攻TKO!次はガンボアだ

 「WBA世界Sフェザー級王座統一戦」(31日、大田区総合体育館)

 ボクシングのトリプル世界戦が行われ、WBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志(33)=ワタナベ=は同級1位の暫定王者ブライアン・バスケス(コスタリカ)との王座統一戦を8回3分0秒、TKOで制して6度目の防衛。同スーパーフライ級8位の河野公平(32)=ワタナベ=は王者テーパリット・ゴーキャットジム(タイ)に4回2分8秒でKO勝ちし、3度目の世界挑戦で新王者となった。WBC世界スーパーフライ級王者の佐藤洋太(28)=協栄=は3‐0の判定で同級5位の赤穂亮(26)=横浜光=を下し、2度目の防衛。日本のジムに所属する男子の現役世界王者は8人に増えた。

 12年不発の“KOダイナマイト”が、ついに大みそかに爆発した。暫定王者バスケスを8回TKOで粉砕。内山が12年のボクシングの“トリ”を見事に飾った。

 怒とうの連打だ。内山は開始から正確で力のあるジャブ、ボディーなどで攻め立てる横綱相撲を展開。導火線に点火したのは8回終盤だった。左フックでバスケスをぐらつかせると、そこから一気にラッシュ。10秒以上パンチを浴びせ続け、終了のゴングと同時にレフェリーが試合を止めた。

 相手は無敗でダウン経験なし。内山は「なかなか倒れないと思ったので、連打を練習した」という成果を発揮。「相手の最後のパンチはボディーが多かったので、打ち終わりにボディーを打ったら見事に当たった。考えた通りになった」と、会心の試合運びだった。

 7月に地元の埼玉県春日部市で行った5度目の防衛戦は偶然のバッティングによる3回負傷引き分け。「また負傷判定になったらどうしようと…。それだけは絶対に嫌だったので白黒がついて良かった」と、消化不良を吹き飛ばすような快勝に安どの表情を浮かべた。

 現役最多6度目の防衛を果たし、日本のエースであることを印象づけた内山。期待されるのはビッグマッチだ。相手候補は新暫定王者となるユリオルキス・ガンボア(キューバ)。アテネ五輪金メダリストでWBAとIBFの世界フェザー級王座を統一した大物だ。内山は「決まった試合を全部勝ちたい。その中にビッグマッチが入るのならやりたい。目標はガンボア」と照準を定めた。

 所属ジムの渡辺均会長は「(故障を抱える内山の)拳の状態次第。万全ならば自信がある」と、前向きな姿勢だ。2013年、ダイナマイトの爆音を世界にとどろかせる。

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