藤田、小川と注目初対決も“不可解星”

 「INOKI BOM-BA-YE 2012」(31日、両国国技館)

 メーンはIGF王者の藤田和之(42)が小川直也(44)にレフェリーストップ勝ちしたものの、不可解な判定で紛糾した。1年ぶりの実戦となった格闘家・石井慧(26)は、元UFC世界王者のティム・シルビア(36)=米国=に判定勝ちした。石井の勝利は10年大みそかのジェロム・レ・バンナ戦以来。ミルコ・クロコップ(38)=クロアチア=は鈴川真一(29)を逆十字固めで撃破した。

 大みそか決戦で実現した小川と藤田の初対決は、危険を察知したレフェリーが途中で試合を止めたことで紛糾劇を招いた。1年4カ月ぶりリングに復帰した小川は、パンチ、キックで一方的に攻め立てると、突然「相手が構えない。ノーガードじゃ打てない」として、フィンガーグローブを脱ぎ捨てた。藤田もグローブを脱ぎ、素手の決闘へ移行した。

 “猪木イズム”の継承者として両雄が意地とプライドをぶつけ合うはずのリングは不穏な空気に。逆襲に出た藤田がテークダウンを奪い、マウントからナックルパンチを連打すると、レフェリーからストップがかかって勝利が告げられた。

 藤田が新日本でデビューしたのは96年11月。小川は翌97年4月、橋本真也戦で花々しく初陣を飾った。その時点から藤田は小川の背中を見続けてきた。「化けの皮をはがしてやる」と宣戦布告していた藤田だったが、見返すための最大の好機をつぶされた。アントニオ猪木会長が姿を見せると「戦争だと火をつけておいて、平和はないだろう。IGFなんか知るもんか。だから成長がないんだ」と怒りをぶつけた。

 小川も「オレを呼んどいて、なんで試合を止めるんだ」と激怒。猪木会長は「2人がやりたいと言うからやらせた。だが殺し合いをさせる訳にはいかない」と、困惑を隠せなかった。小川は再決着戦について「なんでオレが藤田と同等にならなきゃいけない」としながらも「客に望まれればやるよ」と、応じる構えも見せた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス