「家に猫がいます」ステッカーは、控えめで優しい大事なお知らせです
車に貼られた「家に猫がいます」ステッカー。私はまだ見たことがないのですが、このステッカーは「どうでもいい情報ではありません」というネット記事を読んで感心し、まさに家に猫のいる私は身につまされました。
特に独り暮らしで猫を飼っている人にとって、自分が事故に遭うなどして猫が取り残されてしまうことは深刻な問題です。ステッカーはつまり「私には猫がいます。私に何かあったら猫をお願いします!」ということなのですが、「家に猫がいます」というだけの表現は控えめで優しいナチュラルなお知らせで、すごくいいなと思います。
書き方ひとつ。それで思い出したのが、母が一人で暮らしていた時のこと。敬老の日に子供会からお手紙をもらったのですが、そのタイトルが「独居老人の皆さまへ」(笑)
子どもの字で「今までいろいろしてくれてありがとうございます。これからも元気で長生きしてくださいね」というようなことが書かれた温かい手紙なのですが、「おじいさん、おばあさんへ」とか、もう少し言い方がありますよね。私がタイトルを見つめていると、母も「そのタイトルね、ちょっとね」と、こぼしていました。
母も以前使っていましたが、私がPR大使もさせていただいている大阪・枚方市では「ひらかた安心カプセル」という、救急医療情報セットが配布されます。プラスチック製の筒に名前、生年月日、血液型、緊急連絡先、かかりつけ医、持病などを書いたカードを入れて、冷蔵庫に保管しておくというもの。自宅で倒れるなど緊急時に備え、救急隊員の適切な処置に役立てようというものです。
なぜ冷蔵庫に入れるのかというと、まずどこの家にでもあるからだそうです。確かにクーラーやテレビのない家はあっても、冷蔵庫はあります。調べてみると、近くの寝屋川市や守口市、大阪以外でも岡山市や山口県の岩国市でも同様の物があるようです。
私も含め、やはり独居老人といわれる方がだんだん多くなってきているからだとは思いますが、独りでお住まいの方に対する配慮の動きがじわじわと広がって、だんだん実情に追い着いてきているなと感じます。これから年を重ねていく人間にとっては非常に頼もしいというか、心軽くなる動きです。
猫のステッカーから母の手紙を思い出し、「安心カプセル」を連想しました。猫も大事ですが、自分も大事!です。





