「生ワクチン」と「不活化ワクチン」どちらがいいの? 医師が解説する帯状疱疹ワクチンの最適な選び方
2025年度より帯状疱疹ワクチンの公費助成が始まりました。80歳までに約3人に1人が発症する帯状疱疹は激しい痛みが特徴です。厄介なのが長期間痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」で、高齢になるほど後遺症リスクが高まります。事前のワクチン予防が重要です。
生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があるがどちらが良いか?とよく質問を受けますが、結論から言えば「ご年齢や健康状態、何を優先するか」で異なります。
「生ワクチン」ですが、1回の接種で済み、費用が安いのがメリットで、尼崎市の定期接種では自己負担額4,000円です。しかし発症予防効果は50~60%程度で、約5年で低下し始めます。加齢により抗体を作る力が弱まるため高齢になるほど効果が低くなる弱点があり、免疫機能が低下している方には接種できません。
「不活化ワクチン」は、通常2カ月間隔で2回接種が必要です(尼崎市では自己負担額1回11000円×2回=22000円)。費用はかかりますが発症予防効果が90%以上と極めて高く、ご高齢の方でも高い効果が落ちません。10年以上効果が持続することも確認されており、免疫に不安がある方でも接種可能です。一方で副反応が出やすく、注射部位の痛みは約8割、筋肉痛やだるさは約3~4割、発熱は2割弱にみられます。しかしこれらは免疫が作られているサインであり、通常3日前後で自然に治まるため過度な心配はいりません。
尼崎市では、今年度65歳になる方と、経過措置として70、75、80、85、90、95、100歳の節目を迎える方に、市から「予防接種券(ハガキ)」が届きます。最適なワクチンを選ぶためにも、まずはかかりつけ医にご相談ください。
◆西岡清訓(にしおか・きよのり)兵庫県尼崎市の「にしおか内科クリニック」院長。呼吸器、消化器疾患を中心に一般内科診療などを行っている。
