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【谷光利昭医師】秋インフルエンザに注意を!治療薬の使用方法については慎重に

 秋インフルエンザが流行する兆しがあると報じられています。身近では、9月中旬、大阪・高槻の学校でインフルエンザのために学級閉鎖があったと聞きました。私の医院でも毎年7、8月に数人のインフルエンザの患者さんを診ます。

 一般的に日本のような温帯地域でのインフルエンザの流行は、11月下旬から始まり、3月から4月にかけて減少していきますが、熱帯、亜熱帯地域であれば、1年を通して低いレベルでウィルスが活動しているところもあります。

 最近は、東京や沖縄でインフルエンザの流行があったと報告されています。現時点で限られた地域での流行は、海外渡航者から持ち込まれた可能性も考えられます。今年は日本でラグビーW杯も開催されています。現代のように自由に海外往来ができる時代では、さまざまな感染症に注意をしなければいけません。

 1918年に流行して世界で多くの死者を出したスペイン風邪では、唯一オーストラリアが軽度の感染だけで終焉したそうです。オーストラリアでは徹底的な検疫と事実上の国境封鎖が行われ、そのことが功を奏したようです。

 インフルエンザの予防に関しては、周知の通りワクチンの接種が重要とされています。ワクチンを接種することにより、インフルエンザに罹患する確率が低下するとともに、不幸にして罹患したとしてもインフルエンザによる合併症や死亡率が低下すると言われています。

 また、高齢者のインフルエンザ関連死が外国と比較して低いのは、インフルエンザに対する特効薬を外国に比べて多用しているからだと言われています。世界のインフルエンザの薬の7~8割を日本で使用しているようです。2番目に使用しているのが米国で、2割程度とか。しかし、耐性ウィルスの問題もあり、今後もインフルエンザ薬の使用方法に関しては慎重に行わなければならないと思います。

 最後に予防について。うがい、手洗い、マスクは、はっきりとしたエビデンスがあるとは言いがたいですが、感染防御の基本であり簡便に行えますので、意識して行うことは大切です。

 ◆筆者プロフィール 谷光利昭(たにみつ・としあき)たにみつ内科院長。93年大阪医科大卒、外科医として三井記念病院、栃木県立がんセンターなどで勤務。06年に兵庫県伊丹市で「たにみつ内科」を開院。地域のホームドクターとして奮闘中。

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