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【松本浩彦医師】世界でたった6人「黄金の血液」とは 医師が説明

 ヒトの血液型はA・B・O・AB。でもこの血液型は「赤血球」の血液型分類法の「一種」にすぎません。赤血球の細胞膜には300以上の表面抗原があって、AB型抗原はその抗原のひとつです。赤血球の膜表面にA抗原があるとA型、B抗原があるとB型、AとB両方の抗原があるとAB型、どちらもないとO型となります。

 これらの抗原はH物質というタンパクで赤血球と結びついていますが、H物質を持たない特殊な血液型はボンベイ型と呼ばれ、百万人に一人の珍しい血液型です。

 1940年、人の赤血球にアカゲザルと共通の血液型抗原があることが発見され、この抗原の有無によって分ける血液型がRh型です。Rh抗原は複雑で、一般にはC・D・Eなどの抗原が知られていますが、この中でも強い拒絶反応を引き起こすD抗原がある場合をRh陽性、ない場合をRh陰性と表現し、日本人のRh陰性の頻度は0・5%と欧米の30分の1です。

 2010年の国際輸血学会では30の血液型抗原システムと、372種類の抗原が認定されました。ABO型はご存知の通り4種類ですが、Rhは最も複雑な血液型で61種類、MN型で46種類、ルイス型で6種類と、書き上げればきりがありません。

 世界で最も珍しい血液型はRh null型という、61種類あるRh抗原を一つも持たない型で、世界中で43人しか確認されていません。1億数千万人に1人の血液型で、さらにO型なら誰にでも輸血できる「黄金の血液」と呼ばれ、この世に6人です。

 冒頭で赤血球の血液型と書きましたが、血液には白血球や血小板なども含まれ、白血球にも血液型は存在します。これがまたものすごい数なのですが、また別の機会にご紹介します。

 ◆筆者プロフィール 松本浩彦(まつもと・ひろひこ)芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。

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