【松本浩彦医師】秋バテにご注意を!ぬるめのお湯で半身浴がオススメ

 今年の夏は30年に一度の異常気象だったとか。みなさん熱中症は大丈夫でしたか?

 9月になっても厳しい残暑は続いています。これからの時期、私が必ず言うのは「秋バテにご注意!」です。夏バテは盛夏のものと思われがちですが、臨床の現場では、むしろ猛暑が終わった後に多く見られます。夏の間に体を冷やし過ぎたことが原因で、主な症状は、全身倦怠感、食欲不振、消化不良、下痢、頭痛などです。

 オフィスではまだ冷房が効いていますし、気候も不安定で体調管理も難しく、空気がさわやかになる反面、冬に向けて気持ちが暗くなるのもこの時期です。痛みを伴うわけでもなく、寝込むほどの重症感もなく、何となく体調がすぐれない。これが秋バテです。

 真夏に冷たいものばかり食べたり飲んだり、ずっと冷房の効いた室内にいた人は、新陳代謝も低下しています。少し涼しくなり始めたころ一気に疲れが出て、秋バテになるのです。

 予防法はまず、弱った胃腸の働きを整えるため、温かい食事を良く噛んでゆっくり食べること。疲れをとり深い眠りにつくためには、ぬるめのお湯で半身浴がお奨め。副交感神経優位にし、体を睡眠モードに切り替えます。涼しくなると汗をかかなくなり、血行が悪くなるため体内に疲労物質が溜まりやすくなります。ウォーキングや軽い運動で適度に汗をかきましょう。よく眠れないという人には、太陽の光を浴びるという点で朝の散歩が良いですね。

 秋は、夏の疲れを回復させて冬の寒さに備える季節です。毎日の生活習慣に少し気をつけるだけで秋バテは予防できます。旬の食べ物を食し、ゆっくりお風呂でリラックスし、自然を楽しんだり、そんなちょっとした積み重ねで健康を維持しましょう。

 ◆筆者プロフィール 松本浩彦(まつもと・ひろひこ)芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。

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