KOBE CHIBENのイチロー氏は、中年の鑑だ!

 衰え知らずの情熱だ。野球界のレジェンド・イチロー氏(52)だ。

 13日の対女子高校選抜戦(東京ドーム)に先発。先頭打者にいきなり中前打を打たれたが、最速136キロのストレートと切れのある変化球で三振の山を築いた。神戸弘陵学園の福田稟内野手に3安打されながらも、127球17Kの完投勝利。汗を飛ばしながら全力投球する姿に、野球への情熱を改めて感じた。

 マウンド上の姿だけではない。試合前に外野で円陣を組み、ナインを鼓舞する、鬼気迫る声出しは本気度を感じさせた。アップからキャッチボールの遠投まで50代とは思えない柔軟さとパワーを見せ、地道なトレーニングで準備していたことを伺わせた。そして、外野スタンドで待機していた習志野高校吹奏楽部と東海大学付属高輪台高校吹奏楽部にあいさつし、語りかけた。

 極め付きは試合後のインタビューだ。3安打された神戸弘陵学園の福田内野手に「参りました!」と頭を下げた。現役引退して7年が経過しているとは言え、女子高生に3本もヒットを打たれるというのは想定外だっただろう。「自分の役目は終わったのかな」というコメントにもショックの大きさが表れていたが、「まだ大丈夫です!」という福田内野手の言葉に「お墨付きを頂きましたので、まだ頑張ります」と笑顔を見せた。

 メジャーリーグで数々の金字塔を打ち立てたレジェンドが、野球の発展のために若者と正面から向き合い、汗まみれになって白球を追いかけていた。年齢やキャリアやプライドにしばられていては、何もできない。第二の人生は開けない。間もなく定年退職を迎える記者だけに、そんなメッセージをレジェンドの汗に感じた。(デイリースポーツ・開出牧)

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