首位を走るヤクルト・池山隆寛監督 舞台裏でも変わらぬプロ魂
舞台裏でも変わらない。首位を走るヤクルト・池山隆寛監督(60)だ。
3日の対ロッテ戦(神宮球場)の試合前のこと。台風の接近で練習は室内練習場で行われることに。チームのクラブハウスから室内練習場へ向かう球場内の通路でシャッターチャンスを狙った。万が一、試合が中止になった時に、監督や主力の写真をおさえておけば、“憂いなし”だ。
選手たちの表情が明るい。カメラマンのレンズに笑顔を見せる。首位を走るチームが醸し出す、明るい雰囲気なのだろう。プレッシャーや緊張から解放されたようにも見えるが、中止は発表されていない。
開店準備中の飲食店が並ぶ球場内の通路に、監督が現れた。カメラマンの存在に気付くなり、右手を挙げた。待ち構えていたカメラマンに何度も手を上げて応える姿に、表舞台と変わらぬプロ魂を感じた。レンズの向こうにファンがいることを意識しているにちがいない。プロ野球の12球団を見渡しても、こんな監督はなかなかいない。過去を振り返れば、巨人の長嶋茂雄監督とダイエーの王貞治監督の姿が浮かぶ。くしくもこの日は、長嶋茂雄さんの一周忌。栄光の背番号3のプロ魂は、多くの人に影響を与えた。誰からも愛される大スターの“記憶”は今も色あせない。現役時代は「ブンブン丸」という愛称でファンから親しまれた池山監督にも、そんなスターのプロ魂が宿っている。練習を見終えてクラブハウスへもどる際もカメラマンが構えるレンズに向かって手を上げて応えた。
試合中はベンチで拍手やガッツポーズを連発。活躍した選手とハイタッチ。選手交代を告げた時もベンチにもどる際にはスタンドのファンに手を振る。表舞台での明るく元気なイメージはすっかり定着しているが、舞台裏でも、その姿勢は変わらない。ナインの表情が明るいのも、そんな監督の下で戦っているからだろう。好調ヤクルトの、強さの源泉を垣間見た気がした。(デイリースポーツ・開出牧)
