パリ五輪代表を決める一発勝負のマラソングランドチャンピオンシップ（ＭＧＣ）を１５日に控え、１３日に都内でプレスカンファレンスが開かれた。

　女子では東京五輪代表の一山麻緒、鈴木亜由子、前田穂南らが、男子は一山麻緒の夫の鈴木健吾や大迫傑、今大会が１３０回目のフルマンソンとなる川内優輝など、そうそうたる顔ぶれが登場した。

　五輪切符を獲得できる大会とあって、どの選手も決意に満ちた緊張感のある表情でフォトセッションに臨んだが、撮影途中に突如「こっちこっち！」などと陽気な声が飛ぶと、選手の表情は一気に崩れ、ほっこりとした笑顔に変化。大事な舞台を前にした選手にこれほどなれなれしく声がけするのは一体誰なんだ？と横を見ると、そこには野口みずきさん、有森裕子さん、山口衛里さん、小林祐梨子さん、福士加代子さん、増田明美さんという歴代の五輪戦士がスマホを手にずらり。さらには陸上競技連盟の強化委員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダー・瀬古利彦氏まで撮影しているではないか。こんなレジェンドたちから呼ばれたら笑顔を見せない訳にはいかないだろう。

　選手たちの笑顔を無事に写真に収めたＯＧ・ＯＢ軍団は、壇上の選手にも負けない輝きを放ちながら、満足そうに自分の席に戻っていった。（デイリースポーツ・吉澤敬太）