ベテラン・谷原秀人 “和製タイガー”にプロの洗礼
“和製タイガー”にプロの実力を見せつけた。大会連覇へ好スタートを切った谷原秀人(44)=国際スポーツ振興協=だ。
1日、東京よみうりCCで行われたゴルフ日本シリーズJTカップ初日、初出場の蝉川泰果(21)=東北福祉大4年=と同組でラウンド。514ヤードパー4の4番ホールで豪快なティーショットを見せると、蝉川と並んでセカンドへ向かいながら談笑。ベテランの余裕を見せつつも、グリーンを見つめる眼差しに、闘志をみなぎらせた。
初日は賞金ランキング順のペアリング。今秋に史上初のアマ2勝を達成しプロに転向した蝉川とのラウンドだけに、プロの意地を見せたいところだ。昨年は最終日に単独首位に立った池村寛世(27)を終盤に差しきる見事な“逆転V”。私は1年前の勇姿を思い出しながらスタートホールから9番まで追いかけた。
蝉川は4バーディー4ボギーという出入りの激しい内容だったが、序盤は笑顔も見られ、プロとして日本シリーズの舞台に立っていることを楽しんでいるかのようだった。しかし、その笑顔も徐々に消えてゆく。谷原はスタートホールから4番までパーセーブで堅実なゴルフを見せたが、5番から怒とうの4連続バーディー。“攻守自在”の老かいなゴルフで実力を見せつけた。10番と15番でボギーをたたいたが、しっかりバーディーを奪って4アンダーをキープ。イーブンでホールアウトした蝉川に4打差をつける4位タイで初日を終えた。
4連続バーディーを沈めた8番グリーンでギャラリーの拍手と声援に笑顔で応える姿に貫禄を漂わせた。急激に冬型の気圧配置となった冷え込むグリーン。ベテランの意地を見せるゴルフで、今季最終戦を最後まで熱く、熱く盛り上げてほしい。(デイリースポーツ・開出牧)