【野球】日本ハム・柴田 投打二刀流2年目の現在地「気付き、学ぶ」積み重ねる毎日
日本ハム・柴田獅子投手(20)が、投打二刀流に奮闘している。プロ2年目を迎えた24年度ドラフト1位右腕。2軍では打者としての出場機会が大きく増え、投手としては上々の成績を残している。本格的に二刀流で活躍するために、直面している課題と現在地を探った。
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明らかにたくましさを増した体。ルーキーイヤーからの成長が見てとれる。4月29日のファーム・リーグ、DeNA戦(平塚)。柴田は右翼へ特大の場外弾を放ってみせた。昨季に並ぶシーズン2本目のアーチ。ただ、打者としては苦闘が続いているという。
「真っすぐはここ、スライダーはここだなっていうラインが見えたんです。そこに合わせただけ。その後、何試合か見えて、ピッチャーに移って、そしたら無くなりました」。打撃感覚の維持。これが最大の課題だ。
今季はここまで打者で26試合出場(21日現在)。1、2打席での交代が多かった昨季に比べ、ほとんどがフル出場となった。遠征にもほぼ帯同するが、登板前日から登板翌日までの3日間は投手調整。本格的な打撃ができないこの期間が、打者としてはマイナスとなる。
「例えばその1日前の感覚がよくても、間隔が空くと、ボールの見え方とかが変わるんですよ。思考もすぐ消えちゃう。投手をやってから打者に戻ったら『どうだったっけ?』っていう感じ。難しいですね」。ボールへの感覚のずれ、相手への対応を考える思考のずれ。打者に戻るたびに、それを修正する行程に追われる日々を送っている。
一方で、投手としては順調そのものだ。ここまで2軍戦6試合に登板して2勝0敗、防御率0・90(21日現在)。昨季1軍でも好投した実力に疑いはなく、打者調整の期間があっても、制球や感覚に狂いは生じない。投打両方をこなす負担を少しでも減らすべく、現在は70球程度の球数制限の中でいかに多くイニング数を投げるかが自分の中でのテーマ。「マダックス(100球未満での完封)しか狙ってないです」と笑った。
元々、投手が先行しているタイプ。二刀流成功の道を歩むため、今は打者のレベルアップに軸足を置く。投手から打者に戻った時、感覚と思考をいかに早く取り戻せるか。「そこだけです。そこができれば二刀流はクリアできるんじゃないかなと思う。自分がこう思ったらこう打てる。例えばインハイに目付けをしておけば自分は反応しやすいとか。ちゃんとそういうことが一つでもあれば、戻ってきやすいとは思う」と柴田は言う。
投打ともに数字の目標は立てていない。「とりあえずやってみて、目の前の試合で出し切る。それで結果に出たら『こういうことか』というのが“気付き”。もうずっと勉強ですね。気付き、学ぶ。で、それを忘れないこと」と、課題ははっきりと認識している。とにかく自分を取り戻すためのポイントに多く気付き、その引き出しを増やすこと。それを積み重ねていく毎日が、二刀流の未来を切り開くと20歳は信じている。(デイリースポーツ・藤田昌央)
◆柴田 獅子(しばた・れお)2006年4月18日生まれ、20歳。福岡県出身。187センチ、95キロ。右投げ左打ち。投手。庄内中、福岡大大濠高を経て、24年度ドラフト1位で日本ハム入団。プロ初登板初先発は25年7月26日・ロッテ戦(エスコンF)で勝敗なし。打撃では2軍公式戦通算4本塁打。
