【野球】阪神振興プロジェクトが野球界に与える意義 担当者「野球は楽しいなとか、面白いですよという発信」

 高知のファンと交流する平田2軍監督
 子どもたちを指導する島田
 ひのみね支援学校を訪問した秋山BA(前方中央)、徳島インディゴソックスの田代涼太投手(同右)、望月大樹投手(同左)
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 阪神が今年から始動させた野球振興プロジェクト「トライアルベースボール」のキックオフイベントが21日に行われた。秋山拓巳BA(ベースボールアンバサダー・35)や同プロジェクトのメンバーらが徳島県の特別支援学校や高知県で普及活動に従事。地元の野球少年や児童養護施設の子どもたちと交流した。今回の活動が野球界に与える意義や当事者の声を聞いた。

 少子化などにより子どもの野球人口減少が懸念される昨今。NPB屈指の人気を誇る阪神が振興プロジェクトを主導することは、野球界の未来に大きな意味をもたらすだろう。

 仕掛け人となった馬場哲也野球振興室普及・振興担当は「野球に興味を持たせること。野球は楽しいなとか、面白いですよという発信。そういう思い出や、選手と触れ合えたりすることが大事」と発足意図を説明した。

 最初の活動として、21日に徳島県の「県立ひのみね支援学校」を秋山BAと四国ILp徳島の2選手が訪問した。同校生徒のほとんどが車いすでの生活。歩くことすらままならない子どもたちもいた。昨年も振興活動に力を入れたが、こういった施設を訪問するのは初めて。野球人気を多方面に広めたいという球団の本気度がうかがえた。

 野球を見るのが人生で初めての児童もいただろう。だが、野球を目にした子どもたちには自然と笑顔があふれた。秋山BAは「触れ合って、いつもと違う刺激を与えられることによって、先生方が『普段見ない子どもたちの姿を見られた』と言っていた」と、実際に効果を感じたという。プロジェクトの第一歩は成功に終わったといえる。

 次に赴いたのは児童養護施設の「阿波国慈恵院」。両親のいない子どもたちが在籍する施設で、秋山BAは「親がいなかったりする中で、親(という言葉)を使っていいのかなとかも思ったし、(話の内容が精神的に)キツくならないように、子どもたちにも伝わってほしいと思いました」と配慮した。

 自身の年俸の話題を例に出すなど、実体験に基づいた「夢」のかなえ方を分かりやすく伝えた。「夢がある人?」と子どもたちに問いかけるなど、一人一人と対話。選手を派遣した四国ILp徳島の南啓介球団社長も「楽しいできごとを作ってもらいたい。喜んでほしいと思っていた」と球団のプロジェクトに共感していた。

 高知県安芸市では野球教室も行った。ファームの選手たちが少年少女たちに指導。この試みは当事者から大好評で、平田2軍監督も「良い試みだと思います。こうやって喜んでくれる姿とか。野球を楽しむ子どもたちを増やそうとするプロジェクトなので」と大賛成。嶋村は「野球を好きになってくれることが一番うれしい。さらに好きになってくれたら」と話した。同時に「思ったより、子どもたちのレベルが高くてびっくりした。高知の野球がこれから楽しみ」と期待を込めた。

 関わった安田町立安田中学校の教員・小松洋士さん(25)は「技術もそうですし、教えることにも限界がある。こういうレベルに触れることでより野球を好きになって、高いレベルを目指してやろうって子も増えてくれる」と感謝した。

 子どもたちと同じ目線に立ち、野球の楽しさをシェアした今回の活動。選手と球団が一体となった取り組みで、今後も普及活動を続けていく。(デイリースポーツ阪神担当・河西俊輔)

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