【野球】来季から「長嶋茂雄賞」創設、巨人の候補者となり得るのは誰なのか? 仮に今年なら打撃2冠の阪神・佐藤輝か

 「長嶋茂雄賞」の創設を発表する榊原コミッショナー=11月10日
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 今年6月に89歳で死去した“ミスタープロ野球”こと長嶋茂雄さん。その功績をたたえ、来季から「長嶋茂雄賞」が設立されることが決まった。走攻守に活躍を見せ、ファンを魅了した野手に贈られる「長嶋賞」。ミスターの意思を継承するべく巨人・阿部慎之助監督(46)も自チームからの受賞者を熱望するが、果たして巨人の候補者となり得るのは誰なのか-。考察してみた。

 巨人から「長嶋賞」の第1号受賞者を-。阿部監督は「それはもちろん。ファンに感動を与えられる選手がプロ」とし、山口オーナーも「そうなれば一番素晴らしい」と期待した。来季、巨人から受賞者は現れるのか…。候補選手を考えてみた。

 仮に今年も「長嶋賞」があったのならば誰が該当したのか。走攻守で活躍を見せ、ファンを魅了した野手-。詳細な選考基準は今後に決まるが、現状で思い浮かぶのは阪神・佐藤輝だろうか。

 40本塁打、102打点で打撃2冠。規格外の豪快な一発と強肩を生かした三塁守備は、ファンを魅了したという点でも十分だ。今年の佐藤輝を基準に考えると、巨人の「長嶋賞」候補の本命は、やはりリチャードだろう。

 今季途中にソフトバンクから移籍後は77試合出場で打率・211、11本塁打。佐藤輝同様にファンを魅了する規格外のパワー、それに加えて9月以降で打率・261と成長を見せた。確実性が備われば来季は30発以上の本塁打も夢ではない。

 リチャード本人も「絶対にジャイアンツの選手が取った方が良い。あわよくば僕が」と意欲的。その対抗には来季6年目の中山と2年目を迎える石塚を挙げたいと思う。

 中山は6月以降にプロ初本塁打を含む7本塁打を記録。今オフは「より一層鍛えまくって、ゴリゴリでいきたい。長打力を上げていきたい」と宣言。打率3割、20本塁打を超える活躍をすれば、こちらも「長嶋賞」は夢ではないかもしれない。石塚は高卒新人の今季、2軍で打率・327。長野や坂本が次代の主軸として名前を挙げる逸材だ。

 大穴で、今秋の育成ドラフト5位指名の知念大成(オイシックス)も面白い存在だ。沖縄尚学から社会人・沖縄電力へ進むも、プロ入りを目指して安定した環境を捨てて24年にオイシックス入り。イースタン・リーグで昨季は首位打者、今季は打点王に輝いている。

 どれも現実味がない?

 その通り。ただ、現時点で「夢ではない」程度の可能性も、彼らの覚醒なしに来季の優勝は語れない。チームが過渡期の中で「長嶋賞」設立という他に譲れない目標ができたのは、ミスターの“最後のゲキ”にも感じる。ペナントも野手のタレント性も阪神の1強時代。それを阻む巨人の意地に、来季は期待したい。(デイリースポーツ・中田康博)

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