【野球】広島秋季Cで連日200球超のハードな投げ込み実施 若鯉にもたらす恩恵とは?
広島の秋季キャンプは9日から第3クールに突入する。キャンプ初日から際立つのは、投手陣のブルペン投球。100球以上は当たり前で、若鯉たちは200球以上の投げ込みを実施している。1軍定着を目指す上で、フォーム固めは重要な反復練習。首脳陣と選手の言葉から、投げ込み量の増加によるメリットをひもとく。
天福球場のブルペンには毎日、重低音が響く。連日の投げ込みは強制ではなく、各自の自発的な取り組み。新井監督は「秋はある意味、追い込めるキャンプ。自発的に投げ込んでアピールするというのは、すごく伝わってくるものがある。(限界近くまで)行ってみないと分からないところもあるから」と、投手陣の意欲的な姿勢をプラスに捉えた。
2日に森が218球を投げ、翌3日は佐藤柳が214球。5日は玉村が230球を投げ込み、今秋から先発挑戦中の辻は6日に今キャンプチーム最多となる261球の熱投を見せた。昨秋キャンプは14日間の練習日で実戦が9試合。200球程度を投げ込む投手は少なかっただけに、1日あたりの投げ込み量は格段に増している。
佐藤柳は「頭では理解しているけど、体でできないことが自分の中でずっとあった。体で覚えて投げ込むことが一番理解が早く、体が覚えやすいと思ったので」と意図を説明。辻は「無意識に体が勝手に覚えているという感覚は、球数を投げてから出てくる感覚。力が抜けた中でもいい感覚で投げられているので、すごくいいことだと思う」と利点を挙げた。
熱気のこもったブルペンで7日まで指導を続けた黒田球団アドバイザーは「体に落とし込む、染み込ませる作業はこの時期しかできない」と強調する。森、玉村は今季、1軍で結果を残したが、参加メンバーの大半はこれからポジションを勝ち取っていく立場にある。
同アドバイザーは「リリースの安定が、メンタルの安定にも(つながる)。自分で自分のフォームとリリースを信頼して相手と対戦するより、自分と対戦している投手が多い。感覚は自分でつかんでいくしかない。それがアマチュア時代からできている投手もいれば、まだできていない投手もいるので、そういうのをつかむ作業として(投げ込みは)必要かなと思う」と力説した。
今季のチーム防御率はリーグ5位の3・20。昨季の2・62から成績を落とした。各自の圧倒的な量の投げ込みが、投手力再整備への一歩になる。(デイリースポーツ・向 亮祐)





