【野球】巨人 伸び悩む“ドラ1”4投手 相次ぐ2軍降格に評論家「みんな小さくまとまってしまう」チーム低迷の一因に

 巨人は11日のソフトバンク戦に勝利。交流戦7勝5敗でDeNAと並び首位に浮上した。

 ただ、セ・リーグでは4位で、チーム防御率3・93は両リーグワースト。昨季もリーグワーストだった投手陣は、立て直しへ模索を続けている。

 11日に復帰した菅野の巻き返しに期待がかかる一方で、6月に入り3日に平内、7日に高橋、8日に鍬原が2軍降格となった。3投手に共通するのは、すべてドラフト1位投手。巨人OBで投手コーチも務めたデイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「彼らが伸び悩んでいることも、チームが低迷している要因と言わざるを得ないだろうな」という。

 近年の巨人ドラフト1位選手を振り返ると、昨年は高卒野手の浅野を指名。21年度ドラフト1位の大勢は1年目から大活躍した。ただ、20年の平内、19年の堀田、18年の高橋、17年の鍬原はプロの壁に苦しんでいる。

 高橋は21年こそ11勝を挙げたが、昨季は1勝で今季も未勝利。6日のオリックス戦に先発したが、制球に苦しみ、三回途中2失点で降板となった。原監督は「まだできるとは思いますが」と口にしたが、翌日に2軍降格となった。

 関本氏は高橋の状態について「11勝したシーズンは真っすぐでファウルを取って、右打者には外に落ちるスクリュー系の変化球でバットから4、5センチも届かず空振りを取れていた。今はそれがなくなったよな」と解説。不調の要因にメンタルも挙げ、「一球投げるたび、カウントが悪くなるたびに心配そうな顔をしているのが目につく。これはもう、自分で乗り越えるしかないんだよな」と語った。

 関本氏は他の3投手について、今季ここまで4勝の山崎伊と比較。山崎伊は平内と同期の20年度ドラフト2位右腕だが、「今季は一皮むけて安定してきた。最後までもつか、スタミナ面がどうかというのはあるけど、右打者に投げ込む外角のスライダーで、相手がかなり離れたところを振っている。ベースの近くで鋭く曲がっているんだろうな。150キロ超の直球と、内角にシュートを投げ込めるのがあってこそだけど、真っすぐだけでなく、これという一級品の変化球があるのが大きい」とした。

 一方、7登板で防御率5・79の平内については「変化球の精度がないから、真っすぐが来ている時はいいんだけど、乱れると苦しくなる。亜大の時のようなフォームの躍動感もないんだよな」とし、鍬原、堀田も含めて「伸びしろを期待されて入ってきていると思うんだけど、みんなコントロールを良くしようと追究する余り、小さくまとまってしまうんだよな」と語った。

 ポテンシャルは秘めている4投手。きっかけをつかみ、チームを押し上げる活躍が期待される。(デイリースポーツ・佐藤啓)

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