【野球】ロッテ松川虎生 高卒1年目、重責の捕手でシーズン143試合を完走できた理由とは?

ギネス公式認定証を手に感激のロッテ・佐々木朗希(左)と松川虎生=20日、ZOZOマリン(撮影・開出牧)
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 ロッテ・松川虎生捕手(18)が高卒ルーキーながら、1軍にフル帯同し76試合に出場した。プロ入り後初めての契約更改交渉では清原氏の高卒2年目を上回る野手史上最高額の2400万円で更改。これまでも同氏や立浪氏といった飛び抜けた高卒ルーキーが1年目に活躍してきたが、重労働のポジションでシーズンを完走したのだから十分、うなずける金額だ。今季は最終戦もスタメンマスクをかぶった。高卒1年目で、初めて経験したシーズン143試合を完走できた体力の秘密はどこにあるのか。少年野球時代の恩師が明かしてくれた。

 昨年の今頃は学生服を着ていた松川が捕手としてチームトップ70試合にスタメンマスクをかぶった。開幕1軍を果たしたが、5月か6月ぐらいにファームで体づくりに励むのかなと思っていた。ところが、シーズン後半に入っても見た目もほぼ変わらぬ松川。とある試合前の練習中、声を出し、ファウルゾーンでのブロッキングの練習後「疲れてないっス」と笑顔で話していたこともあった。11月のZOZOマリンでの秋季練習で度々、目にする姿はいつもの松川だった。

 ルーキーらしからぬ風格。公称体重98キロの恵まれた体格を維持できている様相がシーズンフル完走できた根底にあるとみている。小学生時代に所属していた阪南市の少年野球チームの監督を務める根来代表は「虎生君は小さいころから、よく食べる子でしたね。小4の時には2歳年上のお兄さんより体は大きかったです」。代表宅でカレーライスをごちそうになったときも、2、3杯のおかわりは普通だったという。練習で疲れ、低学年の子だったら食が進まない子が多い中でも、たくさん食べられるのが松川なのだ。

 これまで見てきたプロ野球選手で類いまれな才能を持っていても、シーズン中、悩みや疲れなどで食欲が落ち、パフォーマンスが落ちる選手は少なからずいた。今年の松川の姿を追ってきたが、微妙な体重の増減はあったであろうが、壁にぶつかっても食欲が落ちないのが松川のよさなのだろう。契約更改では「来年に向けてはもっともっと、力強いスイングを心がけてやっていきたい」と目標を口にした。井口前監督が「城島と姿がダブる」と言った松川の2年目はさらに打って守れる姿になっているのではないかと今から楽しみにしている。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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