【野球】史上最年少三冠王 ヤクルト・村上は今年のポストシーズンでどんな活躍をみせるのか
史上最年少で三冠王に輝いたヤクルト・村上宗隆(22)は、今年のポストシーズンでどんな活躍をみせるのだろうか。
10月12日から日本シリーズ出場をかけたクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージが本拠地・神宮球場で行われる。8日から開催されるCSファーストステージ(横浜スタジアム)で激突するセ・リーグ2位・DeNAと3位・阪神の勝者を迎え撃つことになる。いずれにしてもチームの勝利に欠かせないのが村上様の打撃だ。
シーズン終盤、日本人最多の56号本塁打を期待され若干スランプ気味だったが、公式戦はまさに無双だった。打率・318こそ中日・大島洋平(36)とわずか4厘の差だったが打点、本塁打は2位以下に圧倒的な大差つけてタイトルを獲得している。
公式戦全日程終了後からCSファイナルステージまで10日以上も調整期間がある。そう考えれば、激戦続きで蓄積した疲労も回復し、万全のコンディションで試合に臨むことになるだろう。
今や日本球界No.1の打者に成長した村上だが、2021年のポストシーズンはあまりいい思い出がない。巨人とのCSファイナルステージでは3試合すべてに4番・三塁で先発出場したが9打数2安打で打率は・222。自慢の長打も第2戦に放った二塁打1本で、本塁打、打点ともに0に終わっている。また、オリックスとの日本シリーズでは23打数5安打で打率・217、2本塁打、3打点だった。
シーズン中に好成績を残した選手が、日本シリーズでまったく打たせてもらえなかった例を何度も取材してきた。その逆に、シーズン中に絶不調だったが、シリーズでは別人のように打ち始め日本一に貢献した人間も知っている。それが短期決戦の難しさであり、同時に短期決戦の醍醐味(だいごみ)だ。
選手としていわゆるゾーンに入っている村上だけに、昨年のようなことはないだろう。DeNA、阪神への苦手意識はない。今季、DeNA戦では打率・333、9本塁打、24打点と大暴れ。阪神戦でも打率こそ・260だが7本塁打、17打点。7月31日の甲子園での試合では3打席連続本塁打という衝撃的な結果を残している。
パ・リーグ相手の交流戦18試合では打率・351、6本塁打、13打点と満遍なく打ち込んでいる。オリックス、ソフトバンク、西武のいずれのチームと対戦しても苦にしないだろう。
公式戦では打撃部門のタイトルを総なめにし、2年連続でセ・リーグのMVPを受賞するのもほぼ確定的。それにCSのMVP、日本シリーズのMVPが加われば、チームも村上本人も最高の2022年シーズンが終わり、バラ色のオフが待っている。(デイリースポーツ・今野良彦)




