【野球】“伝統の一戦”6勝6敗のタイに ブレない阪神・矢野監督「自分たちの野球を」

 交流戦を6連勝で締めた阪神は、“伝統の一戦”からリーグ戦再開となった。2位・巨人と7ゲーム差で迎えたが、矢野監督は「去年のチャンピオンチームで、今年もこれからもずっとライバルでいるチーム」とした上で、「数字っていうのは変わるんでね。自分たちの野球をやることの方が大事」と臨んだ。

 18日の1戦目は7-1の快勝で08年以来の40勝両リーグ一番乗りを決めた。二回、ドラフト1位・佐藤輝(近大)の右翼線二塁打を皮切りに、4本の二塁打で3点を先制した。三回にはサンズが甲子園では来日初の13号満塁弾で序盤に一気に突き放す。大量援護を受けた先発・西勇は毎回のように走者を背負いながらも7回1失点と堪え忍び、約2カ月ぶりの白星を挙げた。

 19日の2戦目は2-6で敗れ、連勝が7でストップした。先発のドラフト2位・伊藤将(JR東日本)がプロ入り初の1試合2被弾を喫し、7回3失点で4敗目。1点ビハインドの八回には2番手・藤浪が丸に痛恨の2ランを浴びた。敗戦の中でも、2点を追う六回に佐藤輝が巨人戦初アーチとなる17号ソロでセ・リーグ全球団からの本塁打を達成し、存在感を光らせた。

 20日の3戦目は、1-2で惜敗した。六回、好投していた先発・秋山が松原に先制2ランを被弾。その裏に、佐藤輝が岡田彰布氏に並ぶ球団新人歴代2位の18号ソロを放ち、1点差に詰め寄った。だが、あと1本が出ない。七回2死二、三塁の好機では、代打・北條に対してカウント2-2から原監督が左腕・高梨に代えて右腕・鍵谷を送る奇策をとると、北條は1球で空振り三振に倒れた。1-2のまま迎えた九回には、1死から梅野が四球で出塁し、代走・植田が二盗を決めてチャンスを作るも、代打・糸井、近本が連続三振であと一歩及ばなかった。

 1勝2敗で3カードぶりの負け越しとなり、今季の巨人戦は6勝6敗のタイとなった。9年連続で負け越しているだけに、その数字も注目されるが「途中の結果のことなので、追い越したり追い越されたりすることもある」と矢野監督。「それは今考えるというよりは、(目の前の)戦いをやるということが先なので」。揺れ動く数字に翻弄(ほんろう)されることなく、自分たちの野球を積み重ねた先に、Vロードが見えてくる。(デイリースポーツ・間宮 涼)

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