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【野球】オリックス・中嶋監督の2年連続最下位から首位まで引き上げた操縦法

 10年ぶりの8連勝でオリックスが同率ながらついに首位に立った。

 中嶋聡監督は「(シーズンは)半分まだいってないですし。ただ、しがみついていくと言っているようにそこにくっついていけたらと思っています」とまったく浮かれるところはなかった。

 2年連続最下位だったチームがシーズン途中(67試合目)ながら首位まで登り詰めた。そこには中嶋監督ならではの選手操縦法があった。

1番・一塁・T-岡田

2番・DH・ロドリゲス

3番・左翼・吉田正

4番・右翼・ジョーンズ

5番・三塁・中川

6番・二塁・大城

7番・捕手・若月

8番・遊撃・安達

9番・中堅・後藤

   投手・山岡

 これが約1年前、昨年6月19日、楽天との開幕戦のスタメン。この日もスタメンに名を連ねたのは吉田正と安達の2人だけ。安達も二塁にコンバートされているため吉田正だけが同じ打順、守備位置となった。

 1年前にはベンチにも居なかった杉本が4番を務めている。

 杉本は前政権では先発出場しても2打席も出れば守備固めと交代させられていた。1番の魅力である長打力はたとえ3打席までに快音がなくても4打席目に一発が飛び出す可能性がある。その機会はなかなか与えられなかった。昨夏、中嶋2軍監督が監督代行として1軍昇格する際に、2軍の合宿所で「一緒に行くぞ」と1軍へ連れて行った。課題である守備でミスをしても「練習してもらいましょう」と外すことなく使い続けた。

 プロ6年目の杉本はここまで、62安打、14本塁打、43打点。いずれも今季だけで、過去5年の通算成績を上回っている。

 チーム打率・256はリーグトップ。長年、悩まされてきた得点力不足は解消されつつある。

 今季は1、2軍の入れ替えが少ない。これまでのようにミスをすれば登録抹消となることはない。杉本のようにこれはと思った選手を使い続ける。指揮官には開花するまで我慢する強さがある。

 「なんとか取り返そうとする姿が必要。なんとかしようとする姿を見せてくれたら我慢はできますね」

 投手の起用法は高山郁夫投手コーチと二人三脚で細心注意を払う。リリーフは基本2連投まで。漆原とヒギンスが1度ずつ3連投しているが、試合のない日を挟んでいるので実質は連投まで。

 たとえ守護神・平野佳であっても連投すれば休みを設ける。抑え不在の場合にはK-鈴木、村西らをつぎ込む。まだまだ失敗もあるが「経験が必要というなら突っ込んでいくだけ」と起用を続け、シーズンの中で次代の守護神を育てている。

 先発陣にも疲れが見えたタイミングで登録抹消し10日間のリフレッシュ期間を設けてきた。球数も3月27日に宮城が投げた123球が最多。20日・楽天戦での宮城のように八回無失点であっても球数が増えれば無理をさせず継投に入る。

 「最低限の配慮はしていますけど。過保護に使っているわけでもない。いくときはいかないといけないときもある。タフになってもらわないといけないときもある」

 半分以上を残すシーズン。指揮官は常々「1番怖いのはケガ」と話す。選手個々の状態を見極めながら現有戦力をフルに使って「(上に)しがみついてく」。その先に25年ぶりの悲願が見えてくると信じて。(デイリースポーツ・達野淳司)

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