【野球】ヤクルト深刻な投手力不足 G田口獲得で光差すか 高津監督語った「危機感」
ヤクルト・広岡大志内野手(23)と巨人・田口麗斗投手(25)の交換トレードが合意に達したことが1日、発表された。
投手力を強化したいヤクルトに対し、強打の右打ち内野手の層を厚くしたい巨人。両球団の思惑が一致した形での、電撃トレードとなった。
その背景には、ヤクルトの深刻すぎる投手力不足がある。今キャンプの対外試合を4連敗で締めくくり、その全てが2桁被安打を喫していた。
26日の楽天戦では、左腕・高橋が2回8安打7失点と炎上。27日は高梨が3回8安打4失点と好結果を残せず、高津監督も「先発の枠を争うメンバーが軒並みよくないので、ちょっと考えないといけない」と表情を曇らせていた。
「高いレベルでの競争」を掲げたキャンプだったが、終わってみれば物足りない結果に。開幕投手を託した昨季チーム勝ち頭の小川に、大ベテラン・石川。調整を続けるスアレスと3枠の開幕ローテーション入りが決定的だが、残り3枠は流動的だ。
28日にキャンプ総括をした高津監督も、「なんとかしないといけないのは当たり前なんだけど。本当に1カ月もないうちになんとかしないといけない。危機感はあります。こんなんじゃ絶対にシーズン乗り切れないと思っています」と厳しい言葉を発していた。
投手再建を誓う就任2年目へ。田口は長くローテーションを回ってきた経験があるだけでなく、中継ぎでの実績もある。巨人のリーグ連覇を支えた経験豊富な左腕の加入は、手薄なヤクルト投手陣にとって大きなプラスになるだろう。(デイリースポーツ・松井美里)