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【野球】古田敦也氏、1週間のヤクルト臨時コーチ 厳しい言葉に込めた“フルタの考え”

 名捕手にして、元監督の古田敦也氏(55)が、ヤクルトで臨時コーチを務めた。5日から11日まで、約1週間にわたってチームに伝授した“フルタの考え”。黄金期を支えた男の言葉と信条をひもといた。

 厳しい言葉と優しいまなざしが交差した。古田氏が、後輩たちに最も伝えたかったのは「その気になってやれ」ということ。かつて野村監督から教わった「心技体+知力」の継承へ。弱者の戦略に強さを加えた。

 「誰が正捕手かわからない」、「投手は物足りない」。激辛な評価から始まった1週間だ。2年連続最下位という現実に悔しさを覚え、時間が許す限りブルペンを視察。捕手陣には捕球の基礎から配球の組み立て方までたたき込んだ。

 目標を言葉にする大切さを伝えたかった。古田氏が入団した時代はBクラスの常連。それでも野村監督の推し進めたID野球が浸透し、常勝軍団へとのし上がった。当時の合言葉は、「巨人に勝つぞ」-。だからこそ、捕手陣の個別練習では「俺たちで勝つぞ」の掛け声をルーティンにし、打率3割を目標に掲げるなら、「3割3分打ちます!!」とすぐさま上方修正させた。

 3度のミーティングでは、「ベスト」より「ベター」な考え方を伝授。配球に正解はない。それでも実戦を想定した中で、「走者をこう置いた場面ならこう。こういう球はボールにしたいね」。狙いは、投手との意識共有。一緒の場で講義をすることで、バッテリー強化を目指した。

 全員が原石だ。古田氏は、かつて野村監督に言われた言葉を思い出していた。「メガネかけたキャッチャーいらねーよって。僕もあいつ大きくなったなって、何年後かに言っていたいですね」。未来は誰にもわからない。“フルタの考え”を道しるべに、真っすぐ成長することを願った。(デイリースポーツ・松井美里)

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