【野球】スラッガーと縁ある阪神北川コーチ ドラ1佐藤輝、井上…大山に続く大砲育成へ手腕に期待高まる

 阪神・北川打撃コーチが怪物ルーキー育成に武者震いしている。

 「やっぱりパワーがすごい。スイングスピードも速いですし、大学生としてはずば抜けた力を持っている子だと感じました」

 今秋、大学ナンバー1スラッガー・佐藤輝(近大)が4球団競合の末、ドラフト1位で阪神入団。来春1軍キャンプ参加は確実だ。

 北川コーチは佐藤輝のプレーを目の当たりにしている。8月16日、阪神2軍と近大とのプロアマ交流戦。「4番・三塁」で先発出場した佐藤輝は初回に才木の147キロを捉え、中堅フェンス直撃二塁打、八回は牧から中前打を放った。直後、ヘッドスライディングで二盗を決め、アグレッシブなプレーで阪神首脳陣の度肝を抜いた。

 「僕自身はすごく不安でいます。ちゃんと育てなかったら、育てないというか、結果を残せなかったら全部僕が叩かれると思うんで(笑)。そういう意味でプレッシャーとの戦いはすごくあります」

 笑顔がトレードマークの北川コーチは苦笑いを浮かべる。現役時代は阪神で6年間プレー。周囲の期待はヒシヒシと感じている。

 指導者実績は豊富だ。現役引退後、オリックスで1、2軍打撃コーチを歴任。ヤクルト2軍打撃コーチ時代は村上を育てた。今季は右の大砲候補・井上の育成を指導。井上はウエスタン・リーグ69試合で打率・226、9本塁打、36打点。シーズン終盤は1軍でプロ初安打を放ち、来春1軍キャンプ抜てきの可能性も出てきた。

 「ずっと見ていて、もっとできる子というイメージがあるので僕の中で良くなったという感覚は正直、まだない。もっとホームランも打てたはず。まだまだ伸びる要素はある。まだまだ考えも甘い」

 井上への厳しい言葉は期待の表れだ。育成は道半ばだが、大山に続くスラッガー育成に期待は高まっている。井上に続いて、来春は佐藤輝と出会う。不思議と長距離砲と縁がある北川コーチ。近鉄・いてまえ打線の一角を担った“ミラクル男”の手腕に注目だ。

(デイリースポーツ・杉原史恭)

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