【芸能】ラーメン屋芸人が海外進出 どん底からの猛省胸に

 真剣な表情でラーメンを作るHEY!たくちゃん=東京・渋谷の鬼そば藤谷
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 「ラーメン屋芸人」として知られるHEY!たくちゃん(37)が、高く評価されているラーメン作りの腕前を武器に“海外進出”を果たす。今月18、19日に米・ニューヨークで開催される「9番街インターナショナル・フード・フェスティバル」に、店長を務める東京・渋谷のラーメン店「鬼そば藤谷」の出店が決まった。国内では各地のイベントに出店してきたが、海外では自身初となる。

 1973年にスタートし半世紀近い歴史を誇る、世界各国から名店が集まる食の祭典。今年は300店が集結する中、“日本代表”に選ばれて、たくちゃんは「お店の常連に海外の方も増えてきました。来年は東京五輪で、さらに多くの海外の方にお店に来てもらえるかも。外国でどれくらい認められて、味やサービス精神に対してどう思われるか、知っておきたい」とマンハッタンでの挑戦に気合を込める。

 主催者サイドから3月下旬に出店オファーを受けてからは、苦労の連続だった。「ロブスター味噌ラーメン」を販売予定だが、“命”であるタレを飛行機に持ち込めず、食材はすべて現地調達。日本では比較的安値で手に入る食材も割高だったが、異国の地で至極の一杯を作り上げるために、最善は尽くした。

 たくちゃんは2011年にラーメン店経営志願者の発掘コンテスト「東京ラーメンショー バトプリ選手権」で優勝し、「鬼そば藤谷」を翌年オープン。飲食店の激戦区である渋谷で、人気店のひとつにまで成長した。17年には「寿がきや」とのコラボでカップ麺となり、シリーズ第3弾まで発売されるヒット商品に。充実一途のラーメン道だったが、昨年10月、自らの大ちょんぼで傷をつけてしまった。

 来場客の投票で競う「大つけ麺博 ラーメン日本一決定戦」で、「投票を約束したら500円の牛スジ煮込みを無料」というサービスを実施。不正行為として失格になり、ネットニュースにも取り上げられた。「本当に申し訳のないことをしてしまいました。実は“煮込み事件”の2週間後にも、アメリカの別のイベントからオファーをもらってましたが、行ってる場合じゃないとお断りしました…」と反省の弁を述べる。

 粗相から半年が経過した今では、芸人仲間が“ネタ”にしてくれて、4月に出演したTBS「オールスター後夜祭」では、「たくちゃんがバラまいたものは?」というクイズまで出題された。「芸人はライバルであり、味方なんだと、愛を感じてすごくうれしかった」と失敗から気付かされたことも多かった。

 どん底からの再浮上を目指して、ニューヨークへ渡るたくちゃん。「僕は芸人として一発屋でもない半発屋。でも、日本の芸能人が『9番街-』に出るのは初めてなので、胸を張ってやってきます」とラーメンのように熱く心を燃やしている。

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