【スポーツ】J1浦和に期待の原石加入 その名は汰木「スピードあるドリブラー」

 期待に満ちた目で、J1浦和の中村修三GMが紹介した。16日に行われた新加入選手発表会見。「彼はスピードのあるドリブラーで、僕の中では日本人の中でなかなかいないタイプだと思っています。個で局面を打開できる選手です」-。

 山形から移籍したMF汰木康也(23)についての評価。読めなかった。“汰木”と書いて“ゆるき”と読む。一発では読むのは難しい。それもそのはず。日本に100人もいない名字だという。神奈川県出身で小学校時代に横浜Mの下部組織入りし、14年から山形でプレー。そんな若きドリブラーにとって、実は浦和入りは幼いころからの夢だった。

 「自分がマリノスの下部組織にいたときから、本当はダメなんですけど、浦和に行きたいなと親にもらしていたことがあって。今回浦和からこういう話をいただいたと報告したときに喜んでくれました」

 背番号は「24」を選択。その理由の1つは「関根選手とか、原口選手がつけていた、ドリブラーのイメージのある番号なので。みんな24をつけてステップアップしたイメージがある」と明かす。日本代表MF原口(ハノーバー)、MF関根(シントトロイデン)。かつて浦和で24番を背負って海を渡った2人に続く。そんな野心を抱く。

 中村GMの紹介には続きがある。「まだまだ守備ができないとか、キックの精度が低いとか、課題もあります」-。ドリブルという武器を持つ一方で、守備、キックという2つの課題があった。荒削りな23歳にとって、今後克服しなければならない欠点であり、そのまま今後の伸び代でもある。

 汰木自らの課題は把握している。オフにMF柏木と沖縄で自主トレを行い、オリベイラ監督が守備を求める人であることを聞いた。「自分の課題でもあるので、そこは真摯(しんし)に1年間取り組んでいきたいと思います」と克服をテーマとする思いだ。そして「日本トップクラスの選手たちから刺激を受けるのが楽しみですし、がんがんチャレンジしていきたい」と浦和でもまれて成長する思いだ。

 中村GMは汰木の紹介をこう締めくくった。「課題が改善されればすごい選手になると期待しています。以前永井雄一郎という選手がいましたが、顔もカッコいいしプレーも似ている選手だと思います」。その潜在能力を、かつてのエースになぞらえた。磨けば光る原石。思い描く成長を遂げたとき、汰木の名は誰もが読めるようになっているかもしれない。(デイリースポーツ・鈴木創太)

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