【スポーツ】奇抜なリングネームだけじゃない「桑畑デカナルド闘凜生」デビュー2連勝

 一風変わったリングネームのボクサーがいる。「桑畑デカナルド闘凜生(とぅーりお)」-。本名は桑畑凜生(りお)で、もちろん日本人だ。9月に六島ジムからデビューした22歳は「インパクトのあるリングネームをつけて有名になりたい」とリングネームを公募。11月には「大成奴セガール闘凜生(でかなるどせがーるとぅーりお)」に決定したと発表した。だが、日本ボクシングコミッション(JBC)に申請したところ、まさかの却下。「桑畑デカナルド闘凜生」に“再改名”して、12月24日に大阪市内でプロ2戦目を迎えた。

 中国でデビュー戦を行った桑畑にとって、クリスマスイブのリングは国内デビュー戦でもあった。スーパーバンタム級6回戦で現役教師でもある谷口陽祐(奈良)と拳を交えた桑畑は、初回に鮮やかな右カウンターでダウンを奪うと、2回も右で相手を沈め、2回TKO勝利を収めた。

 中学1年から六島ジムでボクシングを始め、当時WBA世界スーパーフライ級王者だった名城信男を身近に見て憧れを募らせた。だが、学校にボクシング部がなかったためサッカー部にも在籍していた。高校からはボクシング一筋で浪速高から大商大に進学。1年時には4年に前IBFミニマム級王者で、31日にWBA世界ライトフライ級タイトルマッチに挑む京口紘人(ワタナベ)がいた。

 デビュー2連勝を飾った桑畑は「(枝川)会長と練習してきたことが少しは出せた」と笑みを浮かべた。「今のままでは(この先)ボコボコにされる」と反省を口にしつつも「来年には日本か東洋のタイトルに挑戦できる位置まで行きたい」と野心も隠さない。24日は父の誕生日でもあったといい、「小さい頃から支えてくれたオヤジの誕生日に、いいクリスマスプレゼントができた。強くなって自慢できる息子になります。ありがとう」とリング上から感謝を伝えた。

 「目立ちたがりなので、名前を見て知ってもらえればうれしい」と話すように、奇抜なリングネームも自己表現の一つと考えている。この日も「リングネームがスベっていると言われますが、試合はスベってなかったですよね」と会場の笑いを誘った。まだ若く、技術的にも未熟であることは本人も自覚している。ただ、若者が懸命に高みを目指そうとする姿は清々しくもある。(デイリースポーツ・山本直弘)

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